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最恐のダンジョンマスター〜殺戮記〜  作者: TATUJI
第1章 アランベルト王国編
47/56

47話 命名「桜(さくら)、紅(くれない)」

前回よりだいぶ時間が空いてしまい申し訳ございません。新年までにギリギリ間に合いました


今年1年お世話になりました。来年も宜しくお願いします


※下ネタがあります。ご注意を




突然現れた神創樹の分体、ドライアドと名乗るピンク髪の男



ドライアドって女性じゃありませんでした?



「我々には性別は無いのです、そして両方の性別が有るとも言えます。雌雄同体と言うやつです。何だったら女性版も見ますか?」



男がそう言い手を上げると彼の身体が枝と蔦に戻り、再び絡み合って人の形になっていく



今度は真紅の髪色をしたポニーテールの美女になった、ピンク髪の男と同じ様に執事服を着ている



「どうでしょう!」



彼女が大きな声で叫ぶ



凛々しく真の通った声だ、ピンク髪の男の時よりも背が高く強そうだ



スポーツの出来るお姉さんと言った感じだな



彼女がニッとした笑顔を見せてくる



うん、美人。可愛いと言うよりも美人だ



そして何より



「胸がデカ!?あたたたたたっ!?!!?」



率直な感想を言おうとしたらミレイさんに耳を引っ張られる



「ミレイさん!今本体!!今本体!!」



俺はそう懇願するが、ミレイさんは無言のまま何も言わない



ただ耳を引っ張る力だけが強くなる



「痛い!痛い!耳取れちゃう!!耳取れちゃう!!本体なのに耳取れちゃう!!!」



そう叫び続ける事数分、ミレイさんはやっと離してくれた



あー痛い



蹲って痛む耳をさする



「魔物なのに魔物を生み出せるのですか?」



ミレイさんは俺に一瞥もくれず美女に質問をしている



「はい!植物創造の力と賢者の石のエネルギーがあれば造作の無い事です!」



彼女が大きな声でそう言い、手を上げると神創樹から蔦や枝が複数伸びていきあちこちで形を作っていく



出来上がったものが続々と降りてきた



鑑定すると、蔦と枝で出来た空を飛ぶ木製のドラゴン・木龍、蔦の塊で状況に合わせて姿を自在に変える魔物・蔦獣、木で出来た人形・ウッドパペット、葉っぱで出来た人型の魔物・リーフマン、木のゴーレム・ウッドゴーレム…他にも沢山、次々と生み出されて行く



「彼らはマスターの支配下にある私から生まれました!なのでマスターの言う事を聞きますよ!」



美女が叫ぶ



つまり、一々支配しなくてもいいと言う事かそれは有り難い



「それにしても何故、いきなり動き出したり、魔物を生み出したりし始めたのですか?」



ミレイさんは鋭い眼光を向けて美女を睨む



お、なんだ?当たりが強い



自分並の美人が現れたから嫉妬か?



俺がそう考えるとキッと睨まれる



怖い



「それは火耐性のスキルを頂いたからですね!人に媚をある必要が無くなりましたから!魔物を生み出さなくても本体で戦えますよ!」



美女がそう言うと神創樹「紅桜(べにさくら)」が動き出し、猛スピードで何十mもある巨大な枝を振り回し出した



近くにあった山が幾つか吹き飛ぶ



威力が凄い、そして舞う桜の花びらも凄い



視界が一面ピンク色だ



「火耐性を頂いたから…ですか?」



ミレイさんは今の説明では納得していない様子



「と言うかなんでいきなり大きく?」



俺も会話に加わる



ミレイさんは冷たい視線を向けながら美女と俺の間に入って来た



………嫉妬ですか?俺が他の女の子と仲良くするのが嫌みたいな感じなんですか?ミレイさん



「では!話させて頂きます!」



美女はそんなカップルの駆け引きをしている俺達の事は微塵も気にせず語り出す



「私、トレントは、マスターに生み出されたからずっとマスターのお役に立ちたいと思っておりました。しかし来る日も来る日もベットの代わりになるばかり。一生をこの様に過ごすのかと思っていました!」



………それはなんか、ごめん



「しかし、マスターに植物創造を頂き!初めてお役に立てると思いました。植物創造の力を手に入れたと同時に私は、強くなろうと、成長しようと思い!次の瞬間には世界樹になろうとしておりました!」



なろうとしておりました?



「君の意思で世界樹になったんじゃ無いの?」



「そうですが、殆ど無意識でしたね!そして1度発動したら完成するまでは止まらない様でマスターやミレイ様に襲いかかってしまいました。申し訳ございません!」



美女が深く頭を下げる



1度発動したら止まらない。完成するまでは止められないって事か



たぶん巨大化とか生み出す系だったから止められなかったんじゃ無いかな?植物男も1度作り出したら作り終わるまで次のスキルを発動してなかったし



…ん?待てよ?



今の説明が正しいとなると、俺の魔物支配は理性に呼びかけているって事になるのか?



だから暴走し止まれなかったトレントは襲いかかって来たし、ゴーレムの事故とも言える行動で俺のホムンクルス体は死んだ



つまり、理性の無い状態。暴走状態にある魔物は俺の言う事を聞かない?



もしそう言った、魔物を暴走させる様な薬品とかポーションがあったら一溜りも無いぞ



嫌な汗が背中を流れて行く



「そして、世界樹になったらなったで!今度は自身が動くよりも生き長らえなければならないと言う欲求に支配され賢者の石を生み出してしまいました」



美女は頭を上げ、説明を続ける



生き長らえなければならない?



「それは世界樹としての本能でしょうね。世界樹は成長したと同時に切られぬ様、賢者の石を作り始めますから」



世界樹の真似をしたら性質まで真似してしまったと言う事かな?



「そんな事ある?植物男も巨大な木を創造してたけど特に変わった様子はなかったよ」



植物男が使っていた植物創造を思い出す



「それはトレントだからではないでしょうか?元が植物ですから影響力が違うのかと」



あーなるほど、それは確かに



人である植物男と植物の一種であるトレントでは影響力に差が出てもおかしくない



俺は再び美女を観察する



植物創造やトレントの分体を調べる為であったが、彼女と目が合うとニコリと微笑んできた



可愛い…とてつもなく癒される



そしてそんなマスターを冷たい目で見つめるミレイさん



「そこの貴方、男に戻りなさい」



ミレイさんが冷たく命令する



そんな!御無体な



「あ、はい!」



彼女は元気な返事をし、先程と同じ手順でピンク髪の男に戻った



くっ!彼は何も悪く無いのに何だこの失望感は!



俺は膝をつき項垂れてしまう



そんな俺にミレイさんが近付いてきた



「前から思ってたけど、ミレイさんは俺が女の子と話してると怒るよね!嫉妬ですか!?嫉妬なんですか?!嫉妬だったら嬉しいのですが!!」



俺は思わず心の声が溢れ出してしまう



そしてそれを聞いたミレイさんは



「は?」



ものすっごい冷たい目をしていた



グフッ…マスターのライフはもう…0です



再び項垂れる



「マスター、よく考えて下さい。何故私が怒ると思いますか?マスターはダンジョンマスターです。そして創造神様により頂いた使命もあります。それを踏まえて考えて下さい」



ミレイさんは優しく諭す様に言ってくる



ミレイさんが怒る理由?ダンジョンマスターとしての立場を踏まえて考えろって?



…俺の仕事はこの世界、フィアリスから5種族を絶滅させる事…それを踏まえてって事?



「………ああ!」



あ、なるほど



「いいですか?マスター。異性と仲良くする、親しくなるのは警戒心を下げさせ懐に入るのが目的です。この行動原理は言わば雄の本能、性欲が大きく起因しています。性欲が関わると言う事は繁殖を目的としています」



まぁ言い方はあれだし、極端だが言いたい事は分かる



「…繁殖を目的としていると言う事は数が増えると言う事………人を滅ぼしに来たダンジョンマスターが子を作ったら何の意味も無いじゃ無いですか!!!」



ミレイさんが大きな声で叫ぶ



「それは確かに」



ビックリするくらい納得出来てしまった



何度も頷く俺を見てミレイさんは深いため息をつく



「そもそも、()()()()()()()()のに何故こうも異性に興味が湧くのか不思議で仕方無いのですが…」



………ん?



「え?俺…性欲消えてんの?」



「え?はい」



ミレイさんはなんて事のない様に言う



「マジかー!!!」



通りでマスターのマスターがここの所、何の反応もしない訳だよ!



ぶっちゃけると見た目といい、性格と言いマスターのドタイプであるミレイさんに親愛や慈愛の心しか湧かない訳だ!



今、誰か趣味悪いって言った?悪く無いもん!!



「ちなみに、恐怖心や悲しみと言った感情も消えてますね」



あ、そうですか。結構消えてるんですね



「ちなみに…それを消す理由は?」



「ダンジョンマスターには必要がない…それだけですね。影響があまり出ない様に少しずつ消していたのですが」



通りで人を知り合いを殺しても、死体を弄くり回しても何も感じない訳だ



まぁダンジョンマスターがその度に驚いてたり怖がってたから何も出来ないだろうけどさ



ゆっくり消されていたのか…()()()()()()()



項垂れたままの俺の襟首を持ってミレイさんが無理矢理立たせる



そんな野良猫扱いをされる俺



「あのー?」



困った顔をしたピンク髪が声を掛けてきた



「あ、ごめん、(さくら)、忘れてた」



「桜?」



「うん、ピンク髪で紅桜の分体だから桜、ちなみに女性版は赤髪だから(くれない)ね。嫌?」



「いえ!全然。名前を頂きありがとうございます」



桜は再び頭を下げてくる



「そう言えば結局、なんで動き出しただっけ?」



話しがそれて聞き忘れていた



と言うかミレイさん、いい加減離して



これあげるから



俺はDP交換をしミレイさんに手渡す



「なんですこれ?」



「プリン、前のと違う奴」



そう言うとミレイさんはさっさと俺を離してプリンを受け取り、そこらの瓦礫に座って食べ始めた



満面な笑顔をしながら、一口食べるたびにクネクネ動いたり手を振って悶えている



「マスターより火耐性のスキルをLv10で頂いたからですね。私、世界樹が最も懸念する事は燃えてしまう事、火を付けられる事です。巨大なぶんあちこちに根を張り巡らせていますから」



ミレイさんを眺めてたら桜が話始めた



ごめんごめん



あーいつ、何処に火を付けられるか分からない。だからそんな事をしても不利益ですよって事で賢者の石を作り始めたのか



賢者の石のエネルギーって根から集めるんだろうし



「しかし火耐性を得た事で私はもう燃えません。ならば媚を売る必要も怯える必要もございません!なのでこの様に動ける様になりました」



桜が心底嬉しそうに手を広げる



まぁ役に立ったならこっちも嬉しいよ



「これから私、桜。そして紅。本体の神創樹「紅桜」をよろしくお願いします」



桜は綺麗なお辞儀をしてくる



「よろしく」



俺は片手を差し出す



桜は笑顔を浮かべしっかりと握り返してきた



これで仲間だ



魔物支配も念のためかけておく



………特に変化は見られないので大丈夫の様だな



すると



「マスター」



プリンを食べ終えたミレイさんがやってくる



「何?ミレイさん」



「ベルゼブブからの通信です。王都にある中枢コアのシティーコアを見つけたそうです」



「マジで?」



思った以上に早かったな



ミレイさんが言ってた強い弱いの次元に居ないって本当だったのか



そう思っているとミレイさんは俺の肩に手を置く



「ん?」



「すぐに行きます」



すぐって…今すぐ?



「今すぐです」



マジですか。あ、じゃあ



「桜も行く?」



「宜しいのですか?」



「うん、ミレイさん、平気?」



「平気ですが、彼は神創樹の分体です連れて行っても大丈夫ですか?」



あ、それは確かに



「大丈夫です。1週間の間に戻って来られれば大丈夫です」



あ、そうなの



「と言うか、1週間って概念を持っているんだね」



前にミレイさんに聞いたけど、この世界は1日は24時間、1月は30日、12ヶ月で1年と言う事になっている



これは創造神達がこの世界を作る際に地球の時間軸を真似て無理矢理作ったそうだ



しかし、星の大きさも自転の速さも少々違う為、時々、時間が大きくズレる時がある



しかしこの事を理解出来ているのは一部の人、上層階級だけであり大半の人は知りもしない。だから誰も気にしない



大半の人は太陽が昇ったら働き、太陽が沈んだら眠る



火を焚かないのかって?燃料代が馬鹿にならないから焚かない。さっさと寝ろ



こんな感じらしい



そんななのに、桜には時間の概念があるんだ



「ええ、あります。マスターとミレイ様の魔力を吸収しましたから」



「…どゆこと?」



「我々魔物は魔力を吸収した場合、吸収した魔力からある程度の記憶や知識を一緒に吸収出来るんですよ。まぁ大抵は理解出来ず何の意味を為しませんが」



桜がとても重要な事を言い出す



「待って!詳しく!!!」



「後にして下さい!飛びますよ!!!」



ミレイさんの怒鳴り声が辺りに響いて行った





補足・ダンジョンマスターの感情が消されていると書きましたが全ての感情を消されている訳ではありません。ダンジョンマスターにとって必要ないだろうと思われた感情のみゆっくりと消されています。全部消したら機械と変わらないので


ちなみに、恐怖心、悲しみ、性欲は今の所、殆ど消されています


ミレイさんが教えた場合はマスターの記憶から消えません

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