表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最恐のダンジョンマスター〜殺戮記〜  作者: TATUJI
第1章 アランベルト王国編
45/56

45話 世界樹「ユグドラシル」

遅くなりました




「マスター!一体何をしたんですか!!!」



ミレイさんが叫ぶ



インビブル・アイが映し出す映像には超巨大な木の根がまるで波の様に辺りを覆い尽くしていた



「いや、ちょっとした実験と言うか何と言うか…」



俺は素直に答える



反省は一応している。しかし何故だろう?反省していない気もする



なんと言うか無なんだよね、無



反省している筈なんだけどな…何故だ?



「実験って何をしたら、巨大な蔦と木の根が襲いかかって来るのですか!!!」



ミレイさんは再び叫ぶ



モニターの映像には巨大な木の根が魔物達に襲いかかる様子が映し出されていた



木の根に押し潰され、枝に突き刺され、根っこや蔦に覆い尽くされて吸収されて行く魔物達



巨大な木の根は徐々に町に近付き、ゴーレムが破壊され出した



しかも、あろう事かインビブル・アイの映像も次々に消えて行く



「透過」のスキルを持つインビブル・アイが殺されているのか



「いや、失敗失敗」



素直に反省する。もうちょっと考えてユニークスキルを与えるべきだった



………やっぱり反省して無いな?なんでだ?



「失敗って!」



ミレイさんが怒ってる



怖いので逃げて………ありゃ?()()()()()()()()()()()()()()



転移が出来なくなっているのかな?なんでだろ?



まぁ原因はあの根っこだろうけどさ



「そんな怒ってないで逃げよう!あ、あの根っこのせいで転移使えないからよろしく!兎に角、走れ!!!」



俺はミレイさんを捲し立てて走り出す



「あ、ちょっと、こら!待ちなさい!」



ミレイさんもついてきた



俺は走りながら考える、そういやどうやって逃げよう?



今このダンジョンは断崖絶壁にある



もともとは地下だったが町を地下に落とした事で出入り口が地上十数mの高さにあるのだ



その出入り口も小さいままだったな、困ったな…この身体でどうやって出ようか



ホムンクルス体を作るか?いや、本体がやられたら意味ないしホムンクルス体が倒されたら結局は本体に戻される



どうしよう



そう悩んでいるとミレイさんに片手で抱えられる



お?



次の瞬間には、ダンジョンの外に飛び出していた



転移魔法?…いや違う



今の一瞬でミレイさんは身体の大きさを俺ごと変えて小さくなり、猛スピードでダンジョンから飛び出したのだ



そして飛び出したと同時に元の大きさに戻る



この間、実に3秒程



ミレイさん、そんな事まで出来たのか



俺が素直に感心していると



「チッ!!!」



ミレイさんは大きく舌打ちをする



気持ちは分かるがミレイさん、舌打ちはやめなさい



俺達はダンジョンから飛び出した為に空中にいる、すぐに落下するだろう



ミレイさんに片手で横向きに抱えられているから良く見える



先程見た映像からダンジョンから飛び出す数秒の間に巨大な木の根はイーリスの町を飲み込み始めていた



ゴーレム達が破壊され、隠れていた人達が木の根に飲み込まれて行く



うーむ、凄い光景だ



巨大な木の根が暴れているんだ



蛇の様にニョロニョロと猛スピードで進み次々に根を張って行く



「神風!!!」



ミレイさんが魔法を発動して移動する



俺はガクンッとした強い衝撃を受けながらどうしたのかと思い見ると、先程まで居た場所に木の根が襲いかかっていた



そして移動した先でも大量の木の根が襲いかかってくる



良く空中に居た俺達に気付いたな



ミレイさんは次々に襲いかかってくる木の根を避けて行く



「もう!!!疾風迅雷!!!!!」



ミレイさんが叫ぶ



ミレイさんはバチバチと音を立てながら俺ごと雷を纏った



………それ、大丈夫なやつ?名前とか色々とさ



そう考えながら指と指を近付ける



バチッ



「おお〜!」



強い静電気が走った



「何やってるんですかマスター!?今ので電力が減ったじゃ無いですか!!!」



怒られてしまった



ミレイさんは猛スピードで移動を始める



迫りくる木の根を次々と避ける



避けた際に木の根に足を付け、蹴り上がるとミレイさんの雷が消えた



「なっ!?!!」



ミレイさんは大変に驚いている



その隙を突いて木の根が迫ってきた



俺はボックスから作業ゴーレムを3体取り出す



取り出した直後にゴーレムは破壊されるがミレイさんはそのタイミングを見逃さず移動する



「マスター、気を付けて下さい!あの木の根、()()()()()()()()()!!!」



ミレイさんが教えてくれる



先程の疾風迅雷が消えたのも魔力が吸われたからなのか



あの木の根に触れると魔力を吸われるのかな?



ミレイさんは左右から襲いかかってきた木の根を空気中を足場にしてジャンプし、避けた先で待ち構えていた蔦と木の枝を回転しながら避ける



すごいな…さっきからグルングルン周る



酔いそう



そんな事を考えながらミレイさんを見ると、俺の反対側にダンジョンコアを抱えていた



「ミレイさーん、なんでダンジョンコア持ってるの?」



俺がそう聞くと



「あれを見て下さい!!!」



ミレイさんは叫びながら答える



俺はミレイさんが言った方向を見る



ダンジョンは不壊、つまり破壊不可能なのだ。そう言う風になっている



だからだろうか、俺達が居たダンジョンと同じ形をした建物が地下から掘り起こされて巨大な木の根によって天高く持ち上げられている



グルングルンと何度も何度も回転しており、中は凄い事になっているだろう



あの中にダンジョンコアがあったら破壊されていたな



素直にそう思う



「ミレイさん、転移魔法使える?」



先程からダンジョン配置を起動しているが一向に移動しない



ただ、先程の様にボックスは使えるんだよな



現に近場のゴーレムをボックスの中にしまったりも出来た



「先程から試していますが転移は出来ません!!あの木の根を中心に此処ら一体の魔力が枯渇しています。そのせいで空間が歪んでいます!!!」



魔力が枯渇して空間が歪む?



「この世界にとって魔力とはあって当然の物!地球で言うところの水分や酸素だと思って下さい!それが減っている為に別の場所から魔力が流れて来て此処ら一体の魔力が薄くなり混じり合いもうグチャグチャです!今此処で転移魔法なんて物を使ったら四散してしまいます!!!」



うむ…よく分からん



まぁつまりは転移魔法系統は使えないって事か



使えないと言うよりも使えない様にされたのかな?



分からん



まぁ取り敢えず、この状況をどうにかしますか



ミレイさんに抱えられたまま考える



やっぱりだ、こんな危機的状況にも関わらず落ち着いた自分がいる。そしてたぶんだけどこの事に気付くと次の瞬間には忘れそうになっている



………絶対、創造神共の仕業だな。俺に何しやがった



などと考えていると



「チッ!!!」



ミレイさんがまた舌打ちをする



だからやめなさいって



見ると、四方八方から木の根が襲いかかって来ていた



「スキル!怒号!!!!!」



ミレイさんが叫ぶとミレイさんを中心に衝撃波が発生し襲いかかって来ていた木の根が全て吹き飛ぶ



しかし今度は木の根に多数咲いた巨大な向日葵の様な花から種が飛んでくた



「光魔法!レーザーブレス!!!」



ミレイさんは空中を駆け上がりながら口からレーザー光線を撃ち出した



一本の太いレーザー光線は次第に分かれて行き、数百となって全ての花どころか木の根ごと吹き飛ばして行く



ミレイさんは何も無い空中を駆け上がって行った



ミレイさん、カッコイイ!



さてさて、抱えられているだけの余裕のあるダンジョンマスター事、このマスターがなんとか出来ないか考えますか



まず考えよう、何故襲いかかってくるのか



この木の根っこの持ち主はトレント君、トレント君はとっくの昔に魔物支配しているので襲いかかってくるはずは無い



しかし今現在、襲いかかって来ている



植物創造にそれを打ち消す能力があったのだろうか?



分からん



しかし、こうも考えられる。襲って来ていないのではと



攻撃されているが仕方のない事だとしたら?



俺は過去にゴーレムに踏みつけられたり潰された事がある



それは攻撃では無く、ただの事故



足場を踏み外したゴーレムが落ちて来たりたまたま移動する場所に俺が居てそれに気が付かなかったりと様々だ



これは攻撃と言えるか?いいや言えな………くもない



もしこの襲いかかって来ているのが攻撃で無いとしたら?



俺は試し作業ゴーレムを取り出す



木の根は俺達で無くゴーレムに襲いかかった



やっぱり



ミレイさんがスピードを上げる



「マスター!少しだけ木の根の攻撃が弱まりました!」



ミレイさんが教えてくれる



これで分かった



この木の根っこ、俺達を襲っている訳では無い



ただ腹が減っているだけだ、正確に言うと養分が欲しいんだ



まぁ考えてみたらそりゃそうか



ただの地球にも良くある一般的な大きさの木から超巨大に変貌を遂げてるんだ



木の根一本一本が樹齢千年のとかのサイズをしている



栄養が足りている訳が無い



空気中の魔力が薄いのもそのせいだ、木の根が栄養欲しさに吸っているんだろう



よし!ならば!



「全部持ってけ!大盤振る舞い!!全部出し!!!」



俺はミレイさんに抱えられたまま、ボックスから全ての物を取り出した



物も道具も武器も死体も人もゴーレムもインビブル・アイも全てだ



あ、マザーゴーレムだけは残してある



空中に投げ出される全ての物



それが物凄い速さで木の根に襲われ吸収されて行く



うわぁ…ミキサーみたい



しかし、たった数十秒で全部吸収されてしまった



だが、この数十秒で俺はダンジョン内にいる全ての魔物をボックスにしまい、なんらかの理由で動けないもしくは偶然的に条件が合っている物や人もしまう



これはある種の裏技だ



全ての物しまう機能がダンジョンにはある



しかし条件に合う物、俺が支配している魔物など本当に全てしまってしまうので使う事は無いと思っていたが



配置もクソも無くなってしまうからな



こんな所で役に立つとは



ちなみにダンジョン内の魔物はシティーコアを統合してダンジョン広がった後、ダンジョンコア経由で支配していた



「大盤振る舞い!!第二弾!!!全部出し!!!!」



全てを取り出す



もちろん、マザーゴーレム以外ね。それとベル君はもうダンジョンの中にはいないみたいだ



それにしてもまたエグい量が出て来たな



取り出した物に、再び木の根が襲いかかって行く



今度は生き物ばかりなのでグロイ



30秒は持ったかな?また木の根が此方に向かって来た



まだ足りないの!?



「マスター!もう少しお願いします!!もう少しで転移魔法が使えます!」



ミレイさんが叫ぶ



もう少しか、なるほど



じゃあ仕方がない、これだけはやりたくなかったが仕方ない



俺はリストを開く



前から目に着けていた「安いんだけどどうしようかな」魔物シリーズだ!



この魔物シリーズ、DPがお手軽。かなり安い仕様になっている



しかし、当然ながら弱い。数だけ見たいな魔物達だ



それならばもうちょい高めのキングやクイーンといった上位種を交換すれば良いしもう少し出せば有用な魔物は幾らでもいる



言うなれば駄菓子ポジションだ、安いんだけど…他にもお菓子あるしな…みたいな感じのポジションだ



そう言う魔物を纏めて置いたのがこのシリーズ



いっちょ交換したりますか!!!



まずゴブリン!人を攫ったりする緑色の子供サイズの人型の魔物!1体100DP



続いて『環境狼』!環境に合わせて見た目が変わる狼!1体200DP



『オーク』!人型の豚!1体300DP



『ワーム』!大きなミミズ!1体400DP



そして最後にオーガ!人型の鬼の魔物!1体500DP



そしてこいつらを



「持ってけ泥棒!!!合計100万DP交換だ!!!!!」



大量に交換する



空中に投げ出される何千と言う数の魔物達



おう…痛い出費だ…



そしてまたまたエグい、そしてグロい



でも魔物達も負けておらず無駄な抵抗をしている



「転移が発動できます!移動します!!!」



ミレイさんのその言葉と共に視界が変わった



………



此処は何処だか分からないが、遥か遠くに天高く伸びて行く巨大な木が見える



「………ミレイさん、あれなーに?」



俺は疲れ切って草むらで寝転がっているミレイさんに聞く



ミレイさんはホールサイズのショートケーキを大事そうに持っている



今回のご褒美とお詫びとしてあげたのだ



それで許してもらう代わりに今度から頑張り次第でお菓子をプレゼントする事を約束させられた



「………世界樹…通称「ユグドラシル」とも呼ばれるフィアリス最大級の木ですね」



へー木なんだあれ、木って言っていい物なんだ



「大きさは最大で成層圏にまで届きます」



そんなの殆ど宇宙じゃん!!空島的な物のある高さじゃん!!!



「………空中に浮かぶ島なら普通にありますよ?それに空島はもう少し低い位置を飛んでいます」



………あ、空島あるのねこの世界



さっきから思ってたけど大丈夫かな?色々と



「この()()にはありませんが、フィアリスには現在3本の世界樹がありますね」



ミレイさんはなんて事のない様に言ってくる



「………え?この大陸?」



俺は聞き返す



「え?はい」



ミレイさんも上半身を起こして答えてくれる



「え?」



「え?」



………この…大陸?





注釈


ダンジョンマスターは少しずつ感情を消されています。本人は気付いても直ぐに忘れる様になっております


ダンジョンマスターは何故かこの世界が1つの大陸だけだと思っていました



※作者、ワンピもハンターもフェアリーテイルも大好きです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ