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最恐のダンジョンマスター〜殺戮記〜  作者: TATUJI
第1章 アランベルト王国編
41/56

41話 一難去ってまた一難




時は遡る事数日前、マスターがイーリスの町を崩壊させた翌日に戻る



「んー…ふぁ〜〜〜あぁ…今何時だろ?」



トレントに括り付けられたハンモックに揺られ、眼を擦りながらマスターが目を覚ます



あの後、夜遅くまで町の監視をし、新種族がこれ以上居ないかを確かめマスターは眠りに着いた



メニュー画面を開いてボーっとしていると



「マスター、おはようございます。起きましたか」



ミレイさんが何処からともなく現れる



「ん、おはよう…どんくらい寝てた?」



「ざっと12時間と言う所ですね」



それを言われて驚く、寝過ぎた



まぁ日本にいた時もこんな休みの過ごし方だったから日常茶飯事ではあるが少々寝過ぎたな



「ん…寝過ぎた。俺が寝ている間何かあった?」



俺はミレイさんに聞く



12時間も経ったんだなんらかのトラブルがあってもおかしくは無い



「はい、色々とありました。今から順を追って説明させて頂きます」



やっぱあったか



「うん、お願い」



「畏まりました、では始めさせて頂きます。まず、マスターが就寝をしている間にかなりの量のDPが新たに入ってきました。その数は5000000DPを超えており計算をした所、最低でも5万人の人がDPになったかと思われます」



それを聞いて再びメニュー画面を開く



寝る前に確認した時より、確かにかなりの量のDPが増えていた



「うわー…凄え…こんな量のDP、使い切れるかな」



今まではDPが少なくて少なくて困ってたけど多過ぎても何に使おうか困ってしまう



「DPは多くて困る事はありません。いつか必要な時が必ず来ると思います、多いに越した事は無いかと」



確かにそうだな



多くて困る事も無いか



「また、マスターの就寝後、指示通りに殆どの魔物を回収致しました」



俺が寝ている間、ミレイさんにお願いして魔物やゴーレムは回収して貰っていた



と言うのもイーリスの町はギガントゴーレムのアンデット達を解放した事で地獄となった



アンデットとは死者が魔物となったもの



生前の記憶があるのかそれぞれの考え方があるのかは分からないが、アンデット達には単純に町に広がり人を殺せと命令していた



だからだろうか?それぞれがそれぞれのやり方で人を殺していた



正直言ってグロかった、B級映画を総なめした様なホラー展開。指示した側が引く位にはグロかった



ぶっちゃけ寝込んだよね



まぁ数時間で4000000DPが手に入ったから凄いっちゃ凄かったんだけどね。単純計算で言えばアンデット達だけで4万人が死んだって事だから



回収した理由?…いやなんかもう良いかな…ってなってさ



ちなみに、ゴーレムなんかは魔物だけど生物では無い為、無機質な考え方と言うか機械的



Aの事をやれと命令すればAの事を指示された通りにしかやらない、これがゴーレム



「現在イーリスの町跡地は町の生き残り達が隠れながらウロウロしています。拘束ゴーレムだけをダンジョン内に残し、生き残り達がある程度集まったら襲わせていますので生き残り達が脅威になるかは何とも言えません」



犯罪者達を捕まえた時と同じやり方だな



拘束ゴーレムを使って死ぬまでDPにし、そして捕まえるだけで無く直ぐに新しい拘束ゴーレムを補充



「また、人を閉じ込めた拘束ゴーレムは町の1箇所に集めており、生き残り達を誘い出す囮に利用しています。拘束ゴーレムは直ぐに新たな拘束ゴーレムを補充していますのでダンジョン内に居る拘束ゴーレムの数は減っておりません」



もしかしたら助けられるかもと言う淡い期待を持たせ、誘い出す囮にもするか



流石はミレイさん



それにしても生き残りか



「と言うか、まだ生き残り居たんだ。寝てる間のDPの数からてっきり全滅したのかと思ってたのに」



だって町を落として3万人、アンデットとゴーレムで4万人、一晩の間に5万人だろ?これだけでもう12万人がDPになった



よく生き残ってんな



「そうですね。入手した資料によりますとこのイーリスの町には15万人前後の人が居たみたいです。インビブル・アイに人を見つけ次第、追跡させていますのでその数と照らし合わせましても残りは3万人前後で正しいと思われます」



まだ3万人も生きてんのか



と言うかこの町15万人も人が住んでたんだ。思ったよりデカい町だったんだな



「その資料って?」



ミレイさんに聞くと



「こちらです」



ミレイさんはボックスからデカイ本を取り出し、渡してくれた



それを受け取り眺める



資料は図鑑みたいな大きさの本になっており、羊皮紙って奴かな?で出来ている



2、3ページ適当にパラパラめくってみる



見た事の無い文字が羅列されているが何と無く内容が理解出来る



翻訳のスキルのおかげかな?



読んでみると、どうやらこの資料は他国のスパイかなんかが書いた資料?の様だ。イーリスの町の人口、兵力、様々な文化、情勢が事細かに書かれている



薄ら名前も書いてあるな?いや、これ暗号だ暗号で名前が書かれてる。暗号すらも翻訳するのか、翻訳スキル凄いな



えっと?パールハーバー?



知らないな、誰だろ?



「この資料どうしたの?」



ミレイさんに聞くと



「それはですね、マスターの指示で町の残骸から使えそうな物を全て回収致しました。その一つです」



そう言ってミレイさんはメニュー画面を開いて見せてくる



ボックスの中には物凄い数の物が事細かに並んでいた



「うわー凄いな、これ一晩でやったの?」



俺がメニュー画面を弄りながら聞くと



ミレイさんはふふんと鼻を鳴らし



「当然です。私にかかれば簡単です」



ドヤ顔を浮かべている



やはりこの世界を作った創造神の部下なだけはあるな



しかし、こんなにも頑張ってくれたのに俺は寝ていただけ



なんか悪い事した気になってきたな



何か俺に出来る事



「ありがとうミレイさん。助かるよ、良かったらこれ食べる?」



そう言ってある物を交換してミレイさんに渡す



「なんです?これ?」



「プリン。一つ千円もする最高品の…まぁなんだ、美味しいと思うから食べてみて」



頑張ったご褒美が食べ物ってのはやっぱり無いかな?しかしミレイさんは食べる事が好きだし、他の事は思い付かないし



そもそもミレイさんって寝てる?今更だけどミレイさんが寝てるの俺が穴ばかり掘ってた時、ブー垂れて布団に包まった時ぐらいしか心当たりが無いぞ



俺がそんな事を考えていると



カランっと音がする。見るとミレイさんがスプーンを落としていた



「!!!!!」



目を見開いて辺りを見回すミレイさん



「ミレイさん?」



俺がミレイさんに聞くと



「なんですかこれ!!!」



凄い剣幕で近づいてくる



「え?不味かった?」



「違います!!!美味しすぎます!!なんですか!?ぷるんと滑らかでいて濃厚!しっとりとした食感に溶ける様な甘さ!そこにこの茶色の濃い苦味が合わさる事により一層引き立つ魅力。口の中でハーモニーが奏でられています!!!!!」



何処の食レポかな?



「え?あ、うん。気に入ってくれたなら良かったよ」



「はい!気に入りました!!なんて名前ですか?プリン?プリンですね!覚えました!」



そう言ってプリンを天高く掲げている



これはある意味失敗したかな?



ミレイさんが戻ってくるまでボックスの中を見る事にする



物凄い数だけどこれでも厳選したんだろうな



確かに寝る前に使えそうな物は出来るだけ集めといてとは言ったけど、凄い量だよく入ったな



えっと、食べ物は勿論。武器や服、様々な道具に家や街灯なんて物まである



本当に色々な物が入れられているな



この木のスプーンとか回収しても使う機会があるかな?



「あ、そう言えばマスター。ご報告があります」



プリンを掲げていたミレイさんが急に正気に戻る



「ご報告?」



ご報告って何だろ?



「はい、イーリスの町を管理していたシティーコアにですね管理権の剥奪と通信の魔法が届いております。如何しますか?」



「…………へ?」



…何だって?



「如何しますか?」



ミレイさんは再度聞いてくる



「…い、如何しますかって言われてもちょっと意味が分からないんだけど」



イーリスの町のシティーコアに管理権の剥奪と通信の魔法???



意味が分からない



「えっとですね、マスターがお休みになられている間、あちらの方向からイーリスの町のシティーコアに対し合計16回管理権の剥奪と通信の魔法が届けられています」



ミレイさんは壁に映し出されているインビブル・アイのモニターの1つを指差している



そのモニターにはイーリスの町では無く何処か遠くの風景が映し出されていた



何処だろあれ



イーリスの町から対して離れてない場所だとは思うけど



「その、魔法が来た方向には何がある?」



俺がそうミレイさんに聞くと



「アランベルト王国の王都がありますね」



ミレイさんはなんて事の無い様に答えた



王都?



「………王都って事はさ、あれだろ?地球で言う所の首都みたいなものだろ?」



「はい、そうです。アランベルト王国の首都ですね」



そうだよね



「首都って事はさ、やっぱり王様がいる?」



俺がそう聞くと



「はい、居ます」



ミレイさんははっきりと答えた



………



「如何しますか?」



ミレイさんが再び聞いてくる



「如何しますかってミレイさんはどう思う?」



俺は素直に聞く



すると



「そうですね、この私に対し管理権の剥奪と通信の魔法一方的に送りつけた不届き者です!しかも16回ですよ!?毎度毎度、魔法を消滅させる此方の身にもなって下さい!なので、徹底的に潰しましょう!!!」



ミレイさんはそう言いながら握り拳を作った



「あ、はい」



俺はそう答えるしかなかった



びっくりした…如何しますかなんて聞くからてっきりシティーコアを返す事を考えているのかと思った



如何しますかって「どう潰します?」って意味ね



送られて来た魔法を消滅させるってどうやったんだろ?



見たかったな



それにしても



「これで合点(がってん)が行くな」



俺がそう言うとミレイさんは久々に首をコテンっと傾げる



「合点ですか?」



ミレイさんは何のだろうと顔で言ってる



「いや、シティーコアについてなんだけど、幾ら何でも性能が良過ぎるなって思っててさ」



「と言いますと?」



「だって領土の管理に町の結界、気温すらも変えられるんだよ。幾ら何でも性能が良過ぎる。その気になればシティーコア1つで国が作れるくらいにはね」



シティーコアはそれくらい性能が良い



たった1つで町の命運を左右出来てしまうくらいだ



だが、そんな素晴らしい物をいくら町の管理に必要だからと言っても人に渡すか?



もし俺が王様だったら絶対に渡さない



だって裏切られる自信しかないもの



どんなに忠誠を誓ってたって人の心とは弱い物、一時の気の迷いなんて事も考えられる



そうなったら国は国として機能しない



言わば乱立国家だ



シティーコアがあれば国として機能する。周りの国が認めるかどうかなんてのは関係無い、シティーコアを管理している奴が国と言えば国なんだ



そうすれば認められないと他の国が潰しに来る、そこの隙をついて他の場所でシティーコアの国が誕生してしまう



世は戦国時代だ



シティーコアはそう言う事が出来てしまう



しかし、しかしだ。現実はそうなっておらず国は国として機能している



俺はここが不思議で仕方がなかった



だが今回の事で分かった



「…シティーコアを遠隔操作出来る魔道具か何かがあるって事か」



考えてみたら当然か



じゃなかったらシティーコアなんてやばい代物、人に渡すはずがない



「遠隔操作ですか」



ミレイさんも考え込んでいる



「何か知らない?」



俺がそう聞くと



「申し訳ございませんが知りませんね。でもその考えで合っていると思います。そしてその遠隔操作を出来る何かを操っているのはアランベルト王国の王の可能性が高いですね」



ミレイさんはそう答える



「やっぱそうだよね…そして、俺達の存在は」



「十中八九、バレているかと」



「だよね」



管理下にあるシティーコアを奪った挙句、剥奪の魔法を消滅させたんだもんな



そりゃバレるな



「どうなると思う?」



「そうですね、早くても明日には軍、もしくは斥候、物見がこの町に向かい送られてくるかと」



ミレイさんは淡々と言う



「やっぱそうなるよな」



俺はそう言いながらメニュー画面を開く



今の所の戦力は俺とミレイさんを抜けば



1番がマザーゴーレムのギガント版か鞭版、次がアンデット達とゴーレム達だろ?この2つは数がいて弱いわけでは無いが強いと言い切れる訳でも無い、対処法や能力さえ有れば簡単に倒せてしまうだろう。トレントとインビブル・アイは論外だし



昨日入った特級の悪魔の………なんだっけベルなんとか君



暴食のどうたらこうたら言ってたけど暴食ってあれだろ?人間の7つある大罪の事だろ?



よく漫画とかアニメの設定にされている奴だ



彼は強いのかな?戦った所見た事無いし鑑定もしてないから実力が分からないな



うーん、微妙過ぎる



「ねーミレイさん、この世界の軍の戦い方って分かる?」



俺がミレイさんにそう聞くと



「軍の戦い方ですか?そうですね。基本的には大火力の魔法を多数相手にぶっ放し、動けなくなっている所を奴隷等、死んでも良く手を抜かない者達に蹂躙させ、残りを兵士と冒険者達で屠ると言った感じですかね?」



なるほど、なるほど



無理、絶対勝てない



「まぁ結界等もありますし、魔法を一時的に使えなくさせる魔道具等もありますので一概には言えませんが」



それでも似た様な事はしてくるんだろ?勝てる気がしない



まぁあれだな



勝てる気がしないなら勝てる様にしよう



1200万以上のDPがあるんだ幾らでも戦力は増やせる



そう思いメニュー画面の魔物のリストを開く



弱い魔物がいても何の意味もない



下の方にどんどんスライドし、強そうな魔物を探す



これなんかどうだろ?『八岐大蛇(ヤマタノオロチ)



ーーーーーーーーーーーーーーーー


八岐大蛇



全長20mの大きさで首が8本もあり、それぞれの首から火を吹き8種類の別の猛毒を持っている。鱗は硬く簡単に切り裂く事は出来ず例え切られても直ぐに再生してしまう。また全ての首を1度に切る事でしか倒す事は出来ず、ほんの少しでも誤差が生じると例え全ての首を切り落としたとしても再生してしまう。酒に弱く生娘の肉を主食にしている。またこの実力や巨体からは想像できない程、小さなコアしか持っていない為、討伐出来たとしても旨味は少ない。肉と鱗は死んだ後グズグスに溶け辺りを汚染する猛毒を垂れ流す



ーーーーーーーーーーーーーーーー



1体800万DPもするがかなり強いと思う、しかも強いだけで無く何と迷惑な魔物だ



2次災害が期待出来る



いや、待てよここは異世界であり魔法が存在する



期待出来るかな



800万もして一瞬で倒されるかもしれないし死体ごと結界かなんかで閉じ込めてしまえば何の意味も無くなる



………ダメだな



そう思いながら再度リストをスライドしようとすると



「何をしているんですか?」



ミレイさんが覗き込んでくる



「ん?えっと戦力になりそうな魔物がいないかなって思ってさ」



「戦力ですか?」



「そう」



俺がそう答えると



「つまりマスターは強い力が欲しいと言う事でしょうか?」



「強い力?まぁ言い方はあれだけどそうだね」



戦力、力が欲しいな



「では丁度良い機会です。()()()()をしましょう!」



ミレイさんがそう提案してくる



………力の交換?



なんぞ?それ





作者、ヒューズさんが死んだ時泣きました。グリードとブラッドレイ大総統の時も悲しかった

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