2パート
エストレーリャはゆっくりと着地した。光学迷彩により、他の人には見えていなかった。
今回の作戦のメインになるひとが出迎えた。
挨拶もそこそこに、本題をユイは切り出した。
「それでリオンの活動ストップの件ですが。」
「それなんですが、破壊でもいいですかね?」
「構いませんがそれでいいんですか?」
「協議会はリオンをさらに強化するつもりですらいる。粉々にしないとあいつらのやる気を削ぐことはできないんです。」
「わかりました。破壊しましょう。」
このやり取りのあと作戦の打ち合わせだけして作戦は静かに開始された。
コウタの乗るリオンスピードが空をこれ見よがしに飛んでライブラが調査のために出てきたところを背後からレンズで増幅したレーザーで破壊するという単純なものだった。
「リオンスピード、行きます!」
リオンスピードは空を自由自在に飛んだ。ライブラが協議会の基地か出てきた。リオンスピードがそれを見たとたん上空に上がり、計測しづらくした。ライブラは作戦通り見やすいところに移動した。
巨大なレンズをつけた戦車に乗り、狙いをつけている様子をみたユイはこれなら余裕かと思った。
しかし、上空からいきなり小型の剣が飛んできてリオンスピードの片方の羽を切断した。ふらつきながらリオンスピードは叩きつけられた。
ユイは目を見開いた。
「何があったの?」
ミチルが言った。
「上空から高速に接近する物体があります。これはなんだろう?」
アユミがモニターを覗きながら言った。
「これは…リオンだ!」
「協議会のリオン?」
「違います。こんな高速で動くのは…新型です!」
今度はレーザー光が当たった。艦が大きく揺れた。
国家軍製の紋章をつけたリオンセイバーがエストレーリャへ飛んでいた。
「あいつの狙いはこのエストレーリャだ。俺も出る。」
シンゴが出ようとしたところでリオンセイバーがエストレーリャの上に飛び乗り剣を振り上げた。
マイが悲鳴をあげた。金属がぶつかる音がしてリオンセイバーは吹っ飛ばされた。リオンソードがリオンセイバーを殴り飛ばしていた。
「カイト、ナイス!」
ユイが呼び掛けた。それと同時にミチルがマイクに呼び掛けた。
「作戦変更です。住民の型は避難してください!」
シンゴが乗るリオンバスターが飛び出し、リオンスピードを助けあげた。
「エストレーリャから羽が送られるから空中で合体して。」
「わかりました。」
エストレーリャから飛ばされた羽を空中で自らの羽に合体させた。リオンスピードはエストレーリャにすかさず近寄り、エストレーリャを安定させた。
リオンセイバーとリオンソードが剣を交え戦っている間にリオンバスターはエネルギー砲を発射、ライブラを吹き飛ばした。
「これは根本から作戦を見直す必要がありそうだ。」
帰ってくるリオンを見ながらユイは呟いた。