1パート
「ノゾミさん、大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ。心配してくれてありがとう。」
ジュンという男性隊員がノゾミに話しかけていた。
「今日も何かされたんですか。」
「うん。ちょっとね。」
「なんでそんなことするんだか聞きたいくらいですね。」
「そうだねー。最初は愛想の人だったんだけどだんだん変わっていって今はすっかり変わっちゃった。私が何かしたんだろうね。身に覚えがない自分が恥ずかしい。」
落ち込みながら髪をなでるノゾミの腕には大人がつけるには少し不釣り合いのブレスレットがつけられていた。
その頃マドカとヒトシは、新しく作られた人型のリオンを見ていた。
「よもやこれほどの短時間でできるとはな。」
「リオンセイバーといいます。」
「次の戦いには期待だな。」
その頃、ユイが次の協議会の人と電話をしていた。
一段落ついたのか電話をきった。
「今度の敵は計測するために開発されたリオンだって。天秤座がモチーフ。」
「ライブラか。」
シンゴが呟いた。
「協議会はリオンの促進を考えてなくはないものの、住民の反発が激しいんだって。隙あらばリオンを破壊する勢いらしい。」
「アクティブな住民だな。」
そこでマイが聞いた。
「私たちが先日止めたリオンの修理費って住民が出すんですよね。ということは私たちの活動はかえって苦しめることになるのでは?」
それにはアユミが答えた。
「それはないね。ただでさえ住民からの風当たりが強いとこで更に搾取したら暴動が起こる。もしそうなったら、世論がどっちにつくかは明らか。」
カイトが会話にはいった。
「俺たちに倒されなくても修理のための予備費くらいはストックしてないとそもそも戦えないしな。」
「た、確かに。」
コウタがそこで言った。
「住民には職人がいるからその人によって作られたレーザー光線砲でライブラを活動ストップにする。」
「そういう作戦にしたんですか?」
「そう、あとライブラはリオンスピードで気を引き付ける。」
今まで黙っていたユイが口をひらいた。
「作戦も決まったし住民の人と最終打ち合わせをしてライブラを止めましょう。」
「わかりました。」
「10分で出るから支度しといてね。」