7.
月日が経つのは早いもので、私はつい先日十歳の誕生日を迎えた。
集落に住み始めたこの五年は、とても忙しかった。
別に仕事があるとかではない。
魔法を使ったり、魔法を作ったり、魔法を改良したり、狩りに出たり……
ほとんどが魔法関連なわけだが。
魔法は奥が深い。
知れば知るほど、未知の領域があると知った。
家族に心配かけるほど熱中していたが、後悔はない。
そもそも、この集落には娯楽がないし、同年代もいない。
年が一番近いのが兄さんだけだ。
その兄さんも、父さんと狩に出ることが多いので、非常に暇だった。
母さんから家事や刺繍なんかも一通り学んだが、前世でやってきたことがあるので、早々にやることがなくなってしまった。
だから魔法にのめり込むのは、自然だったわけだ。
作った魔法の中で一番喜んだのは、やっぱり時魔法だ。
壊れたものを元に戻せるし、料理にも利用できる。
……蘇生ができた時は、マジでビビったけど。
さすがにアレは、緊急時以外は封印しようと思った。
人間の権力者に、絶対目をつけられること間違いなしだから。
魔法でヒャッハーしていると、時々兄さんがジト目で見てくるので、最近はこっそりやることを覚えた。
でも本当に、魔法はすごい。
前世で見た魔法全てを再現できたし、こんなのあったら良いなぁでも、再現できてしまった。
でもこれは私だけみたいだ。
ふんわり尋ねてみたら、両親も集落の皆んなもそこまで魔法を使いこなせていないみたい。
魔法のご利用は計画的に!しようと思った。
どこまでその考えが頭に入っているか、わからないけど。
これまでかなり魔法の研究をしてきたが、ふと思う。
私は何を目指し、何を相手にするつもりなのか、と。
正気に戻ったら、アレ?となった。
けれどすぐに、楽しければ良いか、と思い直すことにした。
精神衛生上、深く考えずに流すのがいいと知っている。
だから気にしない。
あ、それから母さんについて行って、狩りも経験した。
竜の姿と人型の両方で狩りをした結果、人型の方が手加減がしやすいことがわかった。
竜の姿だと、グチャっとなったり、跡形もなく消滅するので、ご飯にも素材にもならない。
人型だと魔法を使って調整できるので、狩りをする時は人型になるようにしている。
殲滅する場合は、竜の姿でも良いけど。
後は、食べられる植物や、治療なんかに使える薬草も教えてもらった。
他種族と交流する時は、知っておいた方が便利とのことだ。
母さんが若かりし頃、他種族のいる場所を旅していたらしい。
その話を聞いて、私も色々やってみたいので、教えてもらうことにした。
母さんは賛成してくれたけど、父さんと兄さんは、ずっと集落にいれば良いと駄々をこねていた。
父さんと兄さんは過保護なのだ。
まぁ、反対されても行くけどね!




