3.
竜族は生まれてから五歳まで、竜の巣で生活する。
五歳になれば、竜族の集落に居を移す。
何故五歳かと言うと、身体がある程度丈夫になるのと、人型になれるのが大体五歳だからだ。
そして集落で竜族は、人型で生活している。
その方が、何かと便利なんだとか。
考えてみれば、竜の姿は巨大で、過ごせる場所は限られるし、細かい作業が苦手だ。
それに、大きな身体で過ごしていれば、ここに竜がいると大声で叫んでいるようなものである。
私は元人間だったので、三歳の時には、人型をとれるようになった。
人型で生活するのも、慣れたものである。
家族はものすごく喜んで、褒めて撫でてくれた。
さすがに褒められすぎて、恥ずかしくなったのはいい思い出だ。
ついに私も先日五歳になったので、いよいよ竜族の集落に行くことになった。
今日は朝からワクワクが止まらない。
ワクワクしすぎて、兄さんに揶揄われたほどだ。
兄さんは竜の集落で暮らした経験がある。
母さんが産卵するまでは、三人で集落で暮らしていたとか。
これからは四人で暮らすことになる。
竜の集落は、此処からさらに森の奥に進んだところにある。
人の足では辿り着けない場所にあるので、竜の姿になった父さんの背に乗せてもらって飛んで行くみたい。
竜の姿の父さんは、全幅約十五メートル。
鱗はリーフグリーン色で、目は黒色の風竜。
母さんは、全幅約十二メートル。
鱗はルビーレッド色で、目はピンクの火竜。
兄さんは、全幅約三メートル。
鱗はフォレストグリーン色で、目はピンクの風竜。
私はと言うと、全幅約一メートル。
鱗は白銀色で、目はオパールの光竜。
人型になると、それぞれ鱗が髪の色になる。
で、鱗は宝石みたいにキラキラして、透明感のあるほど強い竜の証になる。
もちろん、父さんも母さんも兄さんも私も、キラキラして透明感のある鱗だ。
父さんも母さんも身体が大きいと思うでしょ?
これでも中型なんだって。
十メートル未満は小型、十メートルから三十メートルが中型、三十メートルから五十メートルが大型、それ以上は超大型と分類される。
大きくなればなるほど、個体数は減少していく。
遺伝ではなく本竜の資質で大きさが決まるから、親竜より大きい子竜も少なくない。
最終的にどのくらい大きくなるかは、二次成長期にわかる。
つまり、二次成長期を迎えれば、大人になったと言うことだ。
私はまだ一次成長期も迎えていないので、大人になるのはまだまだ先の話だ。
遺伝でほぼ決まるのは、竜の種類だ。
父さんが風竜なので、その血が強い兄さんも風竜。
じゃあどうして私が光竜なのかと言うと、光竜と影竜は遺伝に関係なく、突然変異で出現するのだ。
だから私は突然変異なのだ。
竜の種類、竜種は大きく分けて三種。
空を飛ぶ天竜、地を駆る地竜、水を泳ぐ海竜。
そこから属性ごとに、火竜、風竜、水竜、土竜、華竜、光竜、影竜の七種に分かれる。
家族で例えると、父さんは天の風竜、母さんは天の火竜、兄さんは天の風竜、私は天の光竜、となる。
面白いところで言うと、海の火竜なんて不思議な竜もいるらしい。
竜って面白いよね?




