表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/39

18.


ことの起こりは、数日前に遡る。


先輩の下働きの人から、侍女には近づかないようにと注意を受けていたのだが、運悪く捕まってしまった。

侍女は基本的に貴族のご令嬢であるため、平民に対してあたりが強いことが多い。

だから、関わらないのが一番いい方法なのだ。


その日は騎士団寮全体が、ソワソワとしていた。

同時に下働きの人たちも、いつもと様子が違った。


私には関係ないことだと思い、いつも通り仕事をしていたところ、金髪の派手な侍女に呼び止められてしまった。

さすがに無視はできないので用件を聞いたところ、騎士団寮の最上階にある個室を代わりに掃除しろ、とのことだった。

平民を装っている私が断れるはずもなく、その仕事を請け負うことになった。


後々聞いたところによると、この日は公開訓練の日で、模擬試合をしていたらしい。

普段同じ敷地で働いていても、訓練を見ることはできない。

訓練を見学できるのは、月に一回行われる公開訓練の日だけだ。

だから、騎士も使用人もソワソワしていたのだ。


金髪の派手な侍女も公開訓練を見学したいらしく、そのために仕事を代われということだったのだ。


騎士団寮の最上階は、団長や部隊長などの上官の部屋だ。

仕事を請け負ったのはいいものの、普段の仕事の内容と違い過ぎて、時間がかかってしまった。


結果、何が起こったかと言うと、よりにもよって第一騎士団長と鉢合わせしてしまったのだ。


下働きである私の支給服を見て、何故この階にいるのか疑問に思った第一騎士団長は、私に尋ねてきた。

尋ねられるまま答えていた私を誰かが見ていたらしく、侍女や下働きの間で、第一騎士団長と親しく話をしていたと噂が広がってしまった。


後はおわかりだろう。

金髪の派手な侍女だけでなく、第一寮の侍女たちを中心に敵意を向けられる羽目になった。


元はと言えば、仕事を押し付けてきた金髪の派手な侍女のせいなのに、いつの間にか第一騎士団長に媚びをうったと言われるようになった。


それからの日々は、嫌がらせの毎日だった。

口撃されるのは常だし、洗濯したものや掃除したところを汚されたり、物置に閉じ込められることもあった。


口撃は鬱陶しかったが、誰も見ていないところで魔法を使って元通りにしたり、外に出られたので、ほとんど実害はなかった。


こんなことのために魔法を鍛えたわけではないが、魔法があったおかげで、結果的に問題なく過ごせている。

魔法が便利だと、再確認した。


でもやっぱり、女性だけの職場は面倒くさい……






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ