14.
あぁ〜、食べた食べた。
美味しかった〜。
いいね、ワイバーン!
一番先頭にいた、一番大きなワイバーンはその場で食べて、残りの七頭のうち二頭をお持ち帰りさせてもらった。
ついでに鬱陶しかったので、他のワイバーンも墜落させておいた。
だって、空は私たち竜の領域だから。
私たちのいるところで飛ぼうなんて、舐めてるとしか言えないよ。
それならヤられても仕方ないよね?
さて、この森の向こうに大きな街が見えたから、そこに行ってみよう。
森を出てからは、人型になって、リュックを背負って歩くとしよう。
いよいよ、最初の街がやってくる。
どんな国で、どんな街なんだろうか。
人が近くにいないのを見計らって、街に続く街道に合流する。
しばらく歩いていると、高い壁に囲まれた街が見えてきた。
門には騎士?兵士?が、二人立っている。
大きい街ならもっと門前に人が並んでそうなのに、二、三組しかいない。
街から出る人も、後ろから続く人もいない。
今はあんまり移動の時期ではないのかな?
それとも、拙い時期に来ちゃった?
全く人がいないと言うわけではないし、何とかなるでしょう、多分。
何とかならなかったら、別の国に行こう。
待ち時間が短かったので、すぐに順番が来た。
「ようこそ、イーゼル王国王都イーズへ!身分証かそれに準ずる物を提示してくれ。」
「辺境の村から、仕事を探しにきました。何にも持っていないんですけど……」
「じゃあ、職業斡旋所で登録証を発行してもらってから、職員に南門を通ったと言ってくれればいい。職業斡旋所は、商業区に入ってすぐにある。ここを真っ直ぐ通ったらすぐだ。」
「助かります。えっと、騎士様?兵士様?」
「王都の治安維持は騎士が担っているから、騎士だな。じゃあ、この板に手を置いてくれ。……よし、犯罪歴はなしだな。通っていいぞ。」
へぇ〜アレで犯罪歴がわかるんだ。
すごい。
どんな仕組みか気になるけど、さすがに聞いちゃ拙いよね。
いつか聞く機会があればいいなぁ。
「ありがとうございました、騎士様。」
初めて話した人間が、いい人そうで良かった。
小説のテンプレだったら、ここで何かしら起こっていただろう。
物語だから楽しめたけど、現実で起こらなくて良かった。
門を潜ると、一気に街の活気が溢れてきた。
客引きをしている声、友人同士で会話している声、値切りしている主婦の声。
様々な声が耳に届く。
音の感知度を少し下げないと煩いくらいだ。
道すがら、店を冷やかしながら職業斡旋所への道を進んだ。




