君とふたりで‥
レンの結婚報道は、みなを明るく照らした。
結婚したからと言って、人気や評判が下がるものではない。
壬生は喫茶店で、モニターをみながら静かにコーヒーを飲んでいる。
「九十九くんにとって、この道を選んだ‥と言うことですね」と、誰もいない店内で1人喋る壬生。
「みんな、九十九くんの所へ行ってしまいましたね‥」そういいコーヒーを一口味わい、一呼吸置く壬生。
みんなレンにとって、大切な人。
そんな大切な人の中で、レンの嫁になるということは‥もうこれ以上言う必要もないだろう。
ボクは君に感謝しているんだ。
ずーっとボクを見てきてくれたこと‥
いつも、暖かく見守ってきてくれたことを知っている‥
自分のわがままを通しているときも、君は見守っていてくれた。
優しい眼差しで‥
そんな君の存在を当たり前のように感じていた。
側にいることが当たり前じゃないんだ。
行動だけじゃなく、言葉で伝えなくては分からないこともある。
ボクの世界は、良くも悪くもボク中心でいいと思っていた。
矛先が、ボクにだけ向くから、それでいいと思っていた。
でも、そうじゃない。
ボクの世界だからこそ、君が必要だと気付かされたんだ。
一人でやっているようで、一人では何もできない。
それはわかっていた。
ボクがつまずけば、みんなに迷惑をかけることも‥。
迷惑って、人の捉え方次第で変わることもわかっていたのに‥
そう、どこかで思っていたんだ‥
それは、自分だけで背負いたかったのかもしれない。
他の人に任せられなかったのかもしれない。
もしかしたら、他の人を信用していなかったのかもしれない。
でも、今は違う。
みんながいる。
そして君がいる。
君がここまで、ボクを見捨てなかったことに感謝しなくちゃならない。
決して大袈裟なことではない。
事実なんだから‥
「本当に、本当に、ありがとう‥」
そう言って、レンはこちらを向いた。
レンの瞳はこちらをみている。
その瞳には、芯の強さと優しさの炎が揺らいで見えた‥。
この物語を読んでいるあなたも‥もうチーム99の一員なのでしょうね。
もしかしたら‥
あなたがレンと結婚したのかもしれませんね‥
それとも、あなたがレンの親友かもしれませんね‥
真相は、結末はあなたのみが知ることかもしれません。
どんな結末や、環境であれ、みなさんが幸せなら申し分ありませんよね。
レンの物語は、これで終わり?
いえいえ、まだ始まったばかりです。
これからも、背番号19を、レンから、あなたは目が離せないことでしょう‥
なぜなら、あなたが、レンの一番の理解者だからです。
-第一部 完-




