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ダークバトル・オブ・バック  作者: キハ&花浅葱
21/42

第21殺 氷魔法vs光魔法

 

「【銀河渦巻く魂の波動を網羅し、

 氷の結晶の奥深くに宿る恒久の冷気を呼び覚まし、

 空虚な次元を彷徨う精神の螺旋を辿りながら、

 氷雪の領域を切り拓く闇の魔力を解き放つ!

 極より冷えた謙虚なる弾丸を呈す永劫の魔法よ、顕現せよ!

 『ブラックホワイト』】」


 メルセデスが放つ、氷魔法。メルセデスの十八番とも言える氷塊を生み出し、それを飛ばす魔法を使用する。


「ほう、氷魔法ですか。では、こちらも光魔法で抵抗させていただきましょう!」

 そして、ローランも魔法の詠唱を始める。


「【闇の奈落を翳りに包み込み、深淵の底より漆黒の力を引き出さん。

 星屑の軌跡をたどり、宇宙の果てから光り輝く光粒を集めん。

 黎明の瞬間を切り裂き、空間を超えて一直線に伸びゆく光の矢となり結びつけん。

 光速の響きをもたらし、虚空を貫き尽くす魔術の業火よ、我が前に現れよ!

『スプライトライト』】」


「───ッ!」

 メルセデスに向けて飛んでくる直線的な光。ゴミ溜まりの中から飛んできた光と同じであった。


「危ねぇッ!」

 メルセデスは、光から身を守るようにして氷塊を飛ばす。氷塊と進んでくる光はぶつかり、光は反射した。


 ”ジュッ”


 ビームのように一直線に進んできた光は、ゴミ溜まりにぶつかり、ゴミを焦がし貫通した。


「おいおい、エゲツねぇ破壊力じゃねぇか...」

 メルセデスは、目の前の光魔法の使い手───ローランと顔を合わせる。メルセデスは、後ろに十数個の氷塊を待機させていた。


「いやいや、そちらの氷魔法も中々に流石です!まぁ、僕が負けるほどではありませんが!」


 本来、光魔法というのは戦闘に利用されるものではない。戦闘に利用されるとしても、攻撃ではなく補助的な魔法だろう。例えば、ガンマンの撃つ先を人知れず照らしたり、手元を明るくしたりなどだ。


 が、ローランは光魔法を極めて暗殺に利用できるように改造した。本来であれば『スプライトライト』は真っ直ぐ光の道標を作るだけの能力で、何か物体を貫通できるような力は本来持っていなかったはずだ。


 メルセデスがこの攻撃を避けれたのは、完全に感覚で理解したからであった。

「猛攻でゴリ押すしかねぇか?」


 メルセデスはそう言って、後ろに控えておいた氷塊を全てローランの方へ向ける。

「僕を攻撃するつもりですか...面白い!

【闇の奈落を翳りに包み込み、深淵の底より漆黒の力を引き出さん」


 直後、ローランが魔法の詠唱を始める。

「詠唱なんか、させっかよ!」


 直後、ローランを襲うのは大量の氷塊。メルセデスは、魔法を詠唱している間のローランを総攻撃したのであった。相手を確実に逃さないよう広範囲に氷解をぶつけた。咄嗟に逃げられたとしても、それは全て氷塊の攻撃範囲内となるのだ。しかも、氷塊一つ一つが大きく硬いので当たれば致命傷は免れないだろう。が───


 ”ジュッ”


「───ぁが...」

 メルセデスの頬を傷つけたのは、ローランの光魔法『スプライトライト』であった。メルセデスが攻撃していた一瞬の間で、ローランも魔法を詠唱して攻撃したのだ。

 メルセデスの頬には、赤い一本の線が浮かび上がる。


「残念ですね。僕を殺すには、右に3cm、後ろに2cmズレていた。ですから、僕は死にませんでした。もう、アナタの攻撃は見抜きました!アナタの勝利への道はもう閉ざされました!」


「閉ざされただけなら、その壁をぶち壊して勝利を掴んでやるよ!だから、確実に勝利は俺のもんだ!お前の勝利への道は、もう無くなっているんだからな!」

 メルセデスは、そう言うとローランに向けて中指を立てる。そして、新たに魔法の詠唱を行う。


「【銀河渦巻く魂の波動を網羅し、

 氷の結晶の奥深くに宿る恒久の冷気を呼び覚まし、

 空虚な次元を彷徨う精神の螺旋を辿りながら、

 氷雪の領域を切り拓く闇の魔力を解き放つ!

 寒冷の霊力を結晶化し巨大なる壁を創造せんとせよ!

 『フローズンウォール』】」


 メルセデスが詠唱したのは、巨大な氷壁を作り出す氷魔法───『フローズンウォール』だった。

 ローランを飲み込むようにして『フローズンウォール』は天高く伸びていく。


 ───そして、ローランを氷の中に閉じ込めた巨大な氷の壁はハリネズミのように上辺を大量に尖らせて成長を止めた。


「これが、俺の最大限だ」

「へぇ...これがアナタの最大限なら、僕は死ぬ気がしませんね」


 直後、『フローズンウォール』の内側に閉じ込められていたローランが、『フローズンウォール』の中から這い出てくる。

「なっ───」


「僕の光魔法で、氷を溶かして出てきました。氷は0度以上になれば液体になりますから」

 光には、温度がある。それにより、氷を溶かして『フローズンウォール』の中から出てきたようだった。


「一瞬で氷を溶かすほどの光で、お前は焼けねぇのかよ?」

「体の2%程は焼けてしまいましたが、気にするほどではございません!僕は光魔法に長けていますので!生まれてから光魔法に触れて生きてきているので、この道23年です!」

「そうかよ...」


 目の前の、光魔法の使い手ローランはかなりの実力者であることがわかった。そうでないと、光魔法を使用して暗殺者だなんてやっていけないのだろう。


「だが、相手が強いからって言う理由が諦める理由にはならねぇ!」

 メルセデスは、再度魔法を詠唱する。


「【銀河渦巻く魂の波動を網羅し、

 氷の結晶の奥深くに宿る恒久の冷気を呼び覚まし、

 空虚な次元を彷徨う精神の螺旋を辿りながら、

 氷雪の領域を切り拓く闇の魔力を解き放つ!

 極より冷えた謙虚なる弾丸を呈す永劫の魔法よ、顕現せよ!

 『ブラックホワイト』】」


 メルセデスの後方には、大量の巨大な氷塊だ。


「今度は、負けねぇ」

 そう言うと、その氷塊をローランを囲うように配置する。


「全方向からの氷塊なら、どれか1個は当たるだろ!ゴリ押しだが、ヤケクソじゃねぇ。死にな」


 そして、メルセデスはローランに向けて氷塊を放った。

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