浜辺で待つ
寄せて返す泡沫の記憶
浜辺に散らばる
ステンドグラスにためらう
握りしめた指の隙間から
滴り落ちる
砂混じりの血液が
分からないままに罪となって輝く
ほんとの漂流物の地肌は
とても傷つきやすいのだから
そうしてまた
赤ん坊が打ち寄せられる
靄がかかって月日もみえないけど
誰にも教わらない泣き方は
海洋汚染の防ぎ方も知ってるのだろうか
僕はただ
待たなければならない
茫漠とした海のどこかを漂う
だが 確かにある
僕の名前が流れ着くまで
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読んでくださりありがとうございました。