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アキラの戦争はしない宣言からひと月が経った
サンガリア共和国の進軍は続いている
「今日も避難民が増えてるな」
「はい。もう共和国軍が目と鼻の先に来ているようです」
レイナがアキラの話しに答える
「それとは逆に王都から冒険者は減っているわね」
「そうね。物やお金が減っているから冒険者は他へいくのよ」
前世で培った価値観がホントに正しいのかアキラは悩んでいる
戦争は悪だ。その考えは未だに揺るがないが価値観はその場所、その時代で移り変わっていく。
そもそも好きなように生きていくと決めたのにこれは本当に自分が思ったような選択だったのか自信を持たずにいた。
未だアキラは燻っている
王宮にて
「陛下…出撃許可を」
「ルーカス。ならん。相手も苦しいのだ。兵糧が尽きれば守り勝てる。徹底守備だ」
「御意に」
総騎士団団長の意見は通らなかった
確かに出れば負けるだろう。しかし決着が早くつくから民の負担は減る。この国が無くなろうとも。
ローランドは死ぬ事が怖いのではない。確かに怖いが民が苦しむことより怖くはない。
ではなぜ撃って出ないのか?
それはサンガリア共和国が信用できないからだ。
この国を落とした後に共和国が民を虐げるのではと考えている。
何も戦争理由で困るのは相手への理由だけではない。
自国の民への理由がある。
恐らく自国の民へ戦争に勝てば自分達は相手国の民の支配階級になれるくらいの約束はしているはずだとローランドは考えている。
そしてそれは間違っていない。
サンガリア共和国は元々豊かな国だった。
しかし10年前に共和国を支える元になっていた金山が枯渇した。
それにより民の生活の質が落ちて徐々に国が腐っていってしまったのだ。
四日後
「みんな…逃げる用意をしよう」
敵軍が迫ってきておりアキラは決断した
「そうね…」
「わかりました…その…」
レイナが言い淀む
「もちろんアマンダさんにも声をかけてくれ。
無理強いは出来ないが一緒に来れるなら一緒に行こうと」
「はい!急いで行ってきます!」
レイナは出て行く
翌日
「それじゃあ出ようか」
「はい」「ええ」「お世話になるわ」
アマンダを交えた四人は王都をたつ
四人が向かう先は隣国ではじめての森とは面していない国だ
この国とはもちろん友好国で開戦した時に共和国に抗議の使者も送っているその名もグラスレンダー皇国だ。
旅立った4人は皇国との国境付近の町にいた
「今日はここに泊まろう」
四人は別々の部屋へ入った
暫くするとアキラの部屋にミーナとレイナが来た
「どうした?」
「話しがあるの(あります)」
真剣な顔をしている二人に驚くアキラ
「ホントにいいの?」
「何がだ…?」
「わかってるくせに!ローランドの事よ!」
「ローランドさんを助けないのはアキラさんの自由に生きることになるのですか?」
「…だから戦争には…」
「そんな難しいことをいってんじゃないわよ!」
未だにウジウジしているアキラにミーナがキレる
「友達が死にそうなのよ!アキラなら助けるんじゃないの?たすけたいんじゃないの!?」
最後の方は泣きながら喋っていた
「…そうだな。俺らしくないな!
友達を助けるのに戦争だとか、知らない人が不幸になるとか気にするなんてらしくないな!」
「アキラさん…私達もいます!一人じゃないんですよ!」
「そうだな。一人だと迷って王都まで行けないかもしれない。
こんな俺だけど助けてくれるか?」
二人は声を揃えて
「「もちろん!」」
「私はここまでこれたら後は何とでもなるから気にしなくていいのよ」
アマンダは3人に告げた
「アマンダさんごめんな」
「気をつけてね!」
「必ず後から行きますね!」
3人は国境付近の町でアマンダと別れた
アキラは二人にケツを蹴られて立ち上がった
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