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「ふぅ」
一息いれたそこはいつもの洞窟であった
「疲れた…」
あれからまずアキラがとった行動は殺したゴブリン2匹を洞窟と水場から出来るだけ離れたところに遺棄することだった
「覚悟は決めてたけど…アイツら殺しても大丈夫だったんだよな…?」
そう。この世界の倫理観がわからないのにいきなり見た目が違うだけで一方的に敵対して一方的に殺した事を今更ながら悩んでいた
ようは、小心者(日本人の価値観)が出たのである
ただ前世との価値観の違いも生まれていた
それが今の独り言もその一つである
「いつまでもビビってばかりで物音を殺して静かに生きる事はやりたいことじゃないもんなぁ」
とは、洞窟に帰ってきて、まず出て来た独り言である
「独り言は寂しいけど…この方が考えが纏まるんだよなぁ」
(とりあえず生き物を初めて殺した悩みよりも例のアレを確認するか…)
『ステータス・オープン』
『ブゥン』
ステータス
名前 アキラ・トードー(藤堂 晶)
年齢 18歳
状態 洞穴の住人
Level 4
SP 24
筋力 10
速さ 10
魔力 10
器用 10
スキル
気配隠蔽 lv3 気配察知 lv2 言語理解
「あれ?なんか増えてる…SP?」
ステータスに変化があり益々ゲームみたいになってきたことで黙々と検証と実験を繰り返す
小一時間後
「色々分かってきたぞ!
まず、SPはステータスの筋力から器用までポイン
ト分を振り分けられるけど
スキルに槍術的なものが増えると思ったのになぁ」
ぶつぶつ呟く独り言が洞窟内を駆け巡る
「後は、SPは1レベル分で8かな?
スキルレベルはよく使用したスキルで差が出たか
な?
ゲームと同じなら相手のレベルが高ければレベルを上げる為の経験値が多く貰える、もしくは自分より高くないと貰えないか…要検証だな」
検証も一段落したところで忘れていた空腹が襲ってきた
「流石にゴブリンを食いたくなるほどじゃないが…何か食わないとな」
変更後のステータス
SP 24→0
筋力 10→16
速さ 10→16
魔力 10→16
器用 10→16
はじめてのすてぇたすへんこうは几帳面な均等振り分けだった