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二人の旅はここまで順調だった
しかしここに来て大雨による足止めをくらっていた
「今日も雨ですね」はぁ
レイナからため息が漏れる
「天候ばかりは仕方ないからな」
「後少しというところで…残念です」
「まぁいい休息になれば、この後も安心だ」
前向きなアキラと少し気が落ち込んでいるレイナ
「後どれくらいなんだ?」
「そうですね…3日というところでしょうか」
「ここまで半月でこれたのだから文句なしだな」
普通は辺境のザイードから王都まで馬車で一月はかかる
ここで足止めをくらってから2日目だがいつ天候が回復するのか…
雨の間にリバーシの様なものを作ってみた。
木の枝を輪切りにして、片側だけに目印をつけてみた。
白黒に慣れているアキラは少し見にくいと感じたが、それよりも凄い発見があった。
「また負けた」
「はい!これで15連勝です!」
レイナが飲み込みも早くたった一度だけのデモンストレーションをしただけでアキラは一度も勝てなかった。
「またしましょうね!」
「ああ」
アキラはそう力なく応えたが二度とする事は無かった。
翌々日
「漸く晴れたな」
「はい!行きましょう!」
天候が晴れた事で気持ちも晴れた二人は意気揚々と街道を行く
「えっ!?橋が流された!?」
レイナの声が木霊する
ここはこの国一番の大河である
「ええ、こないだの雨で河がかなり増水しまして
追い討ちをかける様に鉄砲水が来たみたいで」
この辺で船頭をしていると言う男が答えた
「船も…」
「ええ、この河では無理ですなぁ」
そこには、濁流で濁った河がある
「どうしますか?ここで野宿しますか?それとも一つ前の村に戻りますか?」
「うーん。あまり使いたくないけど…
俺に考えがある」
ボソボソと呟いた後、はっきりと言った
「えっ?旦那、ホントですかい?」
「あぁ、ホントだ。頼めるか?」
「それがホントなら願ってもないですよ。
私の家は向こう岸にありますからね」
「では、やってみよう」
「ありがとうございやした」
「こちらこそ助かった」
それは水の魔法で河の流れを船の周辺だけ止めるという力技であった
「凄かったです。まるで私たちの周りだけ穏やかな湖の様でした…」
「これで、王都までいけるな!」
「はい!ここからなら2日で着くと思いますよ!」
自分だけなら良かったが二人の命も預かっているプレッシャーで思ったよりも疲れたアキラだった。
しかしカッコ悪いところは見せられないと空元気で喋っていた。
2人はこの後に想いを馳せ王都への道を行く
ひさしぶりのたびさいかい。水魔法は便利だな




