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灰色の星

「りゅうがく・・・そうだった・・・さつきは、うちゅうへのりゅうがくせいだったのに・・・

こんなバカなことで、すべてを台無しにしてしまうなんて、

なんて愚かなんだろう。


ごめん・・・ごめんなさい。

にいちゃん、そらくん、うみちゃん・・・

それに送り出してくれたみんな。」


さつきは、そのまま泥沼の中におちていくように沈んでいきました。


どれくらい沈んだところでしょうか。


泥沼のおちた先には、何か赤黒い惑星があります。


その惑星に引っ張られるようにして、さつきはおちていきます。


星はどんどん大きくなり、さつきはそのままその星の中に入っていきます。


落ちていくときに、さつきは気を失ってしまいました。



見上げると、さつきは赤黒い大地に倒れていました。

空は茶色や紫で、ところどころで雷が鳴り響いています。


「ここが・・・あの星ね。

ここに、人はいるのかしら。

文明はあるのかしら。」


しばらく、石だらけの荒野を歩いていくと、遠くに、黒い街が見えます。


看板が建てられているので、読んでみると、

「ここは欲望の星」

とあります。


おそらく、さつきの通った泥沼を通してこの星にやってきた人も多いのかもしれません。


街に近付くと、どんな顔をしているのかわからない灰色の人たちが、うつむきながら、のっそのっそと、だけど、せわしなく歩き回っているのが見えます。


さつきは、しばらく街のベンチに座り、その星の街の様子を観察していました。


「ひとりぼっち」


そう、さつきは思いました。


誰が?

「さつきだけじゃない。

ここに居る人、みんなみんなひとりぼっち。」


灰色の人たちのなかには、自分の手足に重りのついた鎖をまいて、得意げになっている人たちもいます。


そして、人にも同じ鎖をすすめようとしています。


灰色の人のひとりが、ベンチに座っているさつきを見つけました。


どんな顔をしているかわからなかったものの、

その人は、さつきがひとりでこんなところにいるのはいけない、

ちゃんと、行くべき場所にいきなさい、

と言っているかのようでした。


その人は、さつきに鎖をつけることをすすめてきている様子でしたが、どうも、それは自由みたいです。別につけたいとも思いませんでした。

この星では鎖をつけているとなにかと有利なんでしょうか。


さつきが、連れられてきたのはその星の学校でした。

どうも、まずこの星でさつきはいろんなことを学ばなきゃいけないみたいです。


校庭の空にかかる紫やら茶色の空と雷がなんだかあまり気持ちよくないです。


学校の先生も生徒もみんな顔もなければ、名前もありませんでした。


だけど、さつきがしなきゃいけないことは、〈みんな〉の中に溶け込むということ。


なんとかしてさつきは、灰色になりました。


そうすると、すべてのものが、カラフルになり、マーブルのように入り混じりながら形を変えていくのです。


ですので、さつきはそれが一体何なのか、捉えることができません。


それは、渦を巻いたり、急に直線になって動いたり、とどまっていたり。


「だけど・・・せっかくりゅうがくにきたんだから、こんな星でもちゃんと学ばないと。」


席にすわり、教科書を開きますが、何を書いてあるかさっぱりわからず、そのままうとうとと眠ってしまいました。











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