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65.ローラにお願いをする



「とりあえず、今回教えるのはここまでかな? 次回教えるときは、これを全部覚えたというときに私に声を掛けて、その時に確認して大丈夫なら次のことを教えるからね」


「分かりました」


「頑張ります」


「無理をしない程度でいいからね?」


「はい、学園が始まる前までには何とかします」


「わ、私も」


 と彼女達はそう言った。まぁ、やる気はあるみたいだから覚えてくるのは早いかもしれない。とそんなことを思った。


「そういえば、レーナに計算を教えてもらうことになったけど、私は何をお返しをしたらいいの?」


 とローラにそんなことを聞かれた。そう言えば、ローラが部屋に来る前に王都の案内でもお願いしようという話をしていたことを思い出した。でも、計算を教えることの見返りとして求めているわけではないけど……。


「別に、計算を教えるくらい大したことはないよ。でも、別でローラにお願いしたいことはあるけど」


「私にできることならできる限り頑張る」


「そこまで気負ってもらわなくてもいいけど、ローラに王都のお薦めの場所を案内してもらいたいなぁ。と思っているけど、大丈夫かな?」


「それくらいなら大丈夫だと思う。私がよく行くお店や人気のお店とかに案内すればいいよね?」


「そうだね」


「でも、レーナ達は王都に来てそれなりに経っているから王都もそれなりに見てきたのだと思うけど、私なんかが知っているようなお店で大丈夫なの?」


「大丈夫よ。私達もいろいろ見てきたけど、どこがいいのかはよく分からなかったから気に入るものや必要なものしか買っていないわ」


 そう言うとローラは少し悩んだ様子を見せたが頷いた。


「……分かった。レーナ達が気に入るかまでは分からないけど、私なりにいいと思っている場所や食べ物屋などに案内する」


「お願い」


「でも、お手伝いのこともあるからちょっとお爺ちゃんに相談してからでもいいかな?」


「いいよ。ローラのやることを優先して、私達はいつでもいいから日付が決まったら教えて」


「分かった」


 それからみんなで少しお話をしてから、ローラは部屋を後にしたので、私達はやることを済ませると眠りに就いたのだった。



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