53.ルミアのバイト先を探す
翌日からはルミアのバイト先を探しに商業ギルドの方に行ってみたのだが、子供に任せられるお仕事はないと断られてしまった。まぁ、すぐに見つかるとは思っていなかったけど、商業ギルドでは子供でもできる仕事は取り扱っていないのか……。とそんなことを思った。
(王都だったら仕事が溢れていると思っていたけど、そうでもないのかな?)
とそんなことを思っていた。それから、バイトの張り紙とかを探したりしながら街を歩いていたけど、そう言った張り紙はあまり見当たらなかった。一応、そういった張り紙はあるにはあったけど、私達が聞きに行くとお店に断られた。「子供にはできない」とか「遊びじゃない」などと言われて……。
「……やっぱりお仕事を見るけるのは難しいのかな?」
「すぐに見つかるものじゃないからそこまで気にしなくてもいいと思うよ?」
「そうかもしれないけど、ラナさんが私達を雇ってくれていたのはとても運がよかったのだと思ったの」
「……確かにそうかもね。まぁ、まだ時間もあるわけだし、そこまで気にしなくてもいいんじゃない? 困っていたら私が何とかしてあげるからもっと気楽にね?」
「……分かった」
と言って王都を散策していたけど、ルミアを雇ってくるような場所は発見できずにその日は宿へと戻ったのだった。
それから制服の受け取りまで毎日いろいろなところに行ってみたけど、バイト先を発見することはできずにその日を迎えたのだった。
「結局見つけることはできなかったなぁ……」
と残念そうにルミアは呟いた。
「簡単に見るかるようなものじゃないから仕方ないよ。見つかったら働くくらいで大丈夫よ。それよりも、ルミアは勉強をしに学園に通うのだから学業に専念した方がいいよ?」
「確かにそうかもしれないけど……」
「困っていたら気兼ねなく私を頼ってくれればいいから」
「……うん」
とそんなことを言いながら鞄を持った彼女達は学園へと向かったのだった。




