28.冒険者学校へ6
それからしばらくと経つと扉をノックする音が響いた。
「入るぞ」
そう言って入ってきたのは先ほど話していたザックさんだった。
「もうできたのですか?」
「一応な。とりあえず、このカードを受け取ってくれ」
そう言われたのでザックさんからカードを受け取った。どいったものなのかは分からないけど、なんとなくギルドカードと似ているような?
「そのカードに冒険者カードを重ねてくれ」
私達はザックさんの言われた通りにやるとザックさんから受け取ったカードが淡く光った。
「どうやら問題ないようだな」
「えっとどういうことですか? カードが淡く光りましたが?」
「簡単に言うとギルドカードが先ほど渡したカードと同期した感じだ」
「つまり、このカードにギルドカードの私の情報が入ったと?」
「おぉ、そういうことだ。よく理解できたな」
と私がそう聞くとザックさんがとても驚いていた。特に驚くようなことでもないけど? と思いユアの方を見るとユアは首を傾げていた。
「……ユア、どうしたの?」
「レーナちゃんはザックさんの説明を理解できたみたいだけど、私にはさっぱりわからなくて……」
私はユアの様子をみて、どうしてザックさんが驚いたのかを理解した。
(なるほど。私の年齢から言ったらユアくらいの理解力が普通だからザックさんが驚いていたのか……)
「まぁ、細かいことは置いておいて、ギルドカードと同じようなものだと思えばいいと思うよ?」
「……そうなの?」
「うん。ザックさんそうですよね?」
「ん? あぁ、そうだな。そう言う理解で問題ない」
「分かったの」
「……それで、このカードを持っていれば受けたい授業だけ受けれるということで問題ないですか?」
「そうだ。予定表も一応渡しておこう。基本的にはこの予定表通りに進んで行くがたまに課外授業とかが入って予定変更もある」
そう言われながら受け取った予定表には大まかな授業内容が書かれていた。




