23.冒険者学校へ
翌日、私はユアと一緒に冒険者学校へと向かっていた。まぁ、ルミア達は、試験に向けての勉強とかをしているので私達は、エミリアさんの頼みで行って欲しいと言った冒険者学校に向かうことしたのだ。正直、学校にはあまり興味はないが、冒険に関係する本や資料を読めたらいいなぁ。くらいにしか思っていないが……。
「……もしかして、あれが冒険者学校かな?」
「え? あれが?」
と教えてもらった場所にあったのはかなり大きな建物があった。位置的にも目的地がそこであるように見える。
(そう言えば冒険者学校があるということしか聞いていなかったけど、もしかしてそれなりに規模が大きいのかも?)
「とりあえず、近くまで行ってみてみるしかないわね」
「うん」
そういう訳でその建物に近づいて行くと門の横に『王都冒険者学校』と書かれていた。
「ここであっているみたいね」
「そうだね。一応、入口が開いているけど入っていいのかな?」
「さあ? ただ、入口に誰もいないから入っても大丈夫じゃない? もし職員が出てきたらエミリアさんから預かった紹介状を渡せばいいと思うし」
「なるほど」
と言う訳で私達は門の中へと足を踏み入れたのだった。そして、建物の入口に着くとちょうど中から女の人が出てきた。
「お? 君達はここの生徒かな?」
「違います」
そう言うと女の人の顔つきが変わった。何というか少し鋭くなった感じ? そんなことを思いながら勘違いをされる前にエミリアさんから渡された招待状を鞄から取り出した。
「これをここの職員さんに見せるといいと言われてきた者です」
そう言って封筒を渡すと女の人は裏面を見た。すると女の人は驚きながら私の方を見た。
「!?ちょっと、待っていてもらえるかな?」
「はい?」
「すぐに戻って来るから!」
そう言って女の人は建物の中に消えて行った。
「……ただの紹介状のはずだよね?」
「……多分?」
どうしてあの女の人が慌てていたのかな? とそんなことを思いながら待っていると先ほどの女の人が40代くらいの男性を連れて戻ってきたのだった。




