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・・・自由に生きよう!  作者: 夜叉神
第二章 森の異変
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99.メンデスを見つける



「ユア、これって……」

「うん……」


 メンデスは、この崖から飛び降りたことになる。念のため他の所に足跡がないのか確認してみたがやはりこの崖で途切れている。そして、おそるおそる崖の下を覗くとそこに女と思われる人が倒れていた。


「ここから、落ちたみたいだね……」


 そういうとユアも崖の下を覗いた。


「……うん。でも、どうして飛び降りたの?」

「分からないけど足跡から察するに、迷いがないと言うか…」


 オークから逃げれなくて自暴自棄にでもなったの?でも、そうだとして迷いなく崖に向かって飛び下りることができるのかな?そう思ってメンデスのことを思い出していたけど個人的な主観も込みで彼女が飛び降りることを想像してみたけどできなさそうと思った。飛び降りろ!と言ったら泣き喚くようなタイプだと思う。


「死んでいるのかな…」


 ユアは、そう言いながら下の様子を窺っていた。ここから分かることは、服は真っ赤で、足は変な方向に曲がっている。そして片腕もないし地面も血で汚れているからおそらく血を流していたと思われる。


「それは、ここからだと生きているのかは、分からないけど死んでいても不思議では、ないと思う……」

「…メンデスの元に行ってもいいかな?」

「別に構わないけど生きているか分からないよ?」

「うん」


 そうして、私達はメンデスの元に向かうため崖に沿って歩き始めた。




 道中は、警戒しながらもどうしてメンデスは、あんなことをしたのか考えていた。逃げ回っていて飛び降りる…。逃げることを諦めたにしては、不思議過ぎるほど走っていた足跡…。そんなことを考えていてあることに気が付いた。


「(ユアが空から降って来たのって確か昼過ぎぐらいだったような…)」

「?レーナちゃん、どうしたの?」


 どうやら少し声に出していたみたいでユアがどうしたのか聞いて来たときにどうして彼女があそこから飛び降りたのかが分かった気がした。


「メンデスの事だけどどうしてあそこから飛び降りたのか分かったかも」

「え?どういうこと?」


 そういってユアは、振り返った。


「さっきユアが上から降って来た時のことを考えていたけどあの時既に昼過ぎていたぐらいだったから彼等が逃げて戦ったりして、メンデスが一人で逃げていたとき夜だった可能性があると思うけどそれで先が見えなくて落ちたのでは?と思ったけどどう思う?」

「…あり得なくないと思うけど」


 と少し微妙な顔をしていた。


「やっぱり、少し無理があったかな?」

「そんなことは、ないよ。どちらかというと一番あり得そうで…」

「!?ユア」


 そんな話をしている途中で何かがこちらに向かって来た。もしかして、そう思いユアにも声を掛けてしばらくするとユアも何かに気が付いたようで戦闘態勢を整える。そして茂みから出てきたのは、2メートル弱ぐらいある人型の生物だった。


「オーク!?」


 そんなユアの悲鳴が森の中で響いた。



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