14.護衛2
そんなことを焚火を見ながら繰り返していたのだが。
「想像以上に暇ね……」
とやることがなさ過ぎて、暇で暇でしかたない。まぁ、何もないことはいい事なんだけど、何もなくじっと待っているのもなかなか辛い。
「かといって何かするにしても、見張りを疎かにしていると思われるのも嫌だしなぁ……」
正直来た魔物だけ、対応すればいいのなら問題なくできる。流石にたくさんで来られたら困るけど。
「ルミアに教えた魔力循環くらいならできそうだけど、それをやり続けるのもなぁ」
とそんなことを思っているときあることを思いついた。
「せっかくなら魔法を使った魔物の探知精度を上げる方向で練習してみよう」
今までのやり方でも困ることはなかったけど、もっといろいろと分かるようになったら便利になるはず。とそんなことを思いながら周囲に探索魔法を掛けながらいろいろ試してみるということを繰り返していったのだった。
そんなことを繰り返していたら、いつの間にか辺りが少し明るくなってきた。
「もうそろそろしたら日が出るのかな?」
と思い、私は魔法の練習を一旦やめたのだった。まぁ、止めたと言っても、たまに確認程度には行っているけど……。
因みに魔法の練習をしていて何か成果があったのかと言うと少しだけ成果らしきものを感じていた。多分だけど、少し木々について感じ取れるようになったと思う。まぁ、ちゃんと確認してみないと分からないけど、生き物の反応以外についてなんとなく感じ取れるようになった程度だとは思うけど。もちろんしっかりとはいかないけど、少しは何かが上達したと感じられることは何となく嬉しい。
そんなことを思っていると馬車の方から物音がしたので確認をすると起きてきたのはルミアだった。ルミアは私に気付くとこっちに向かってきた。
「おはよう」
「おはよう。レーナお姉ちゃん」
「それにしても起きるには早いと思うけどどうしたの?」
「そんなことはないと思うよ? 多分いつも起きているぐらいだと思うの」
「そうなの?」
「うん。それに、私とレーナお姉ちゃんしかいないから少しは魔法の練習ができるかな? と思って……」
「なるほど、まぁ、少しくらいならいいかな?」
「やった」
とルミアは喜んでいた。
「でも、他の人達が起きるまでだからね?」
とそんなことを言ってルミアの練習に付き合ったのだった。




