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1.以前の報告



 それからの数日ほど、日中はギルドで依頼をこなして、夜はルミアとラナさんの計算の練習をみるという生活を繰り返していた。ただ、計算については少数の計算やあまりを出す計算についても教えたが2人共何とか覚えてくれたので正直あまり教える機会がないのだが……。




 そんなことがありながら、いつものように倒した魔物や素材を売却しているとエレナさんからこんなことを言われた。


「すいませんがお2人共お時間をいただけませんか?」


「別に構いませんがどうされました?」


「その、ここでは言えないので個室に移動してもらっても……」


 とエレナさんが申し訳なさそうにそう言ってきたので、私達はエレナさんの案内の元個室へと移動をしたのだった。


 そして、部屋の扉を閉めて椅子に座るとエレナさんは鞄から袋を2つ取り出した。そして、私達の方へと置いたのだった。


「えっと、これは?」


「ゴブリンの集落を討伐したときのことを覚えていますか?」


「はい。一応」


「あの時は依頼の報酬だけをお渡ししたと思いますが、その時に処理できなかったルノジスの件が片付いたため、追加報酬とギルドなりの謝罪を兼ねています」


「そう言えばそんなことがありましたね……」


「なので遠慮せずに受け取ってください」


「有難くいただきます」


 そう言ってエレナさんに渡された袋を受け取ったのだった。


「因みにだけど、その、ルノジス達はその後どうなったの?」


「彼等はあまりにも悪質で、他にも余罪が出てきたので奴隷として売られました。詳細については分かりませんがどこかの鉱山奴隷として買われたそうです」


 まぁ、あんなことをした連中だから当然の結果かな? どうせもう会うことはないから気にすることもないか。


「そうですか……」


「一応、ルノジス達については内密にお願いします。一部の方を除いて、今回の内容は伏せられています」


 てっきり、依頼を受けた人全員もしくはギルドからお知らせがあるのかと思ったけど、そんな扱いになっていることに少し驚いた。どうしてそういう扱いになったのかは分からないけど多分、深くは聞き過ぎない方がいいかも。でも、どういった人達が知っているくらいは聞いておいた方がいいかも? と思いそのことだけエレナさんに聞いてみることにした。


「因みにその一部とは?」


「被害を被ったものと、重要な役割をした人達です」


 う~ん。エレナさんの話から行くと私達は被害を被った側としてお話を聞くことが出来たのかな? まぁ、正直、彼等と会うことが無ければどうでもいいけど。


「……分かりました。ありがとうございます」


「いえ。こちらとしてもご迷惑をおかけして申し訳ありません」


 とそう言って私達は宿へと戻ったのだった。


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