109.集合
それから翌日の昼頃、私はユアと一緒に冒険者ギルドに向かっていた。
「レーナちゃん、何だか緊張するね?」
とユアが少しそわそわした様子でそんなことを聞いてきた。
「もう結果は決まっているのだから緊張しても仕方ないじゃない?」
「そうかもしれないけど、レーナちゃんは緊張しないの?」
とユアにそう聞かれたけど、正直今回の内容なら問題なく受かっていると思う。ユミルさんの指示通りに動きながらそれなりに対応して、盗賊を倒したりしたからね。
「今回の内容ならね? 正直、不合格の人がいたとしたらかなり問題があった人だけだと思うよ?」
「そ、それは……」
とユアが誰を想像したのかは分かった。まぁ、あれだけのことをして合格していたら正直驚くけど……。あ、でも、それはそれで揉めそうだなぁ。
「まぁ、人のことは気にしなくてもいいから大人しく結果を言われるのを待っていようよ」
「……分かったの」
そうしてギルドに到着して中に入った。まぁ、お昼頃という時間帯なのであまり人がいなかったがエレナさんは私達に気付くと受付のところから出てきた。
「お待ちしていました。お部屋に案内をするのでついて来てください」
そう言われたのでエレナさんの後に続くととある部屋に案内をされた。
「ここで、試験の結果を聞くことになっています。まだ、時間に余裕があるのでもうしばらく待ってもらうことになりますが……」
「分かりました」
「それでは失礼します」
そう言ってエレナさんが去って行ったので私達はノックをしてから部屋の中へと入った。




