107.ルミアの勉強をみる2
「それで、レーナちゃんはルミアちゃんの解き方をみて『もういい』って言ったけど、何か教えるようなことがあるの?」
するとラナさんがそんなことを聞いてきた。まぁ、今やった方法が一般的ならそう思われても仕方ないかもしれない。あ、でも、このやり方をいろんな人に教えるのはあまり良くないかも? とりあえず、他の人には教えないという約束をしてから話を進めた方がいいかも。
「とりあえず、計算が早くなる方法を教えて行くけど他言無用でお願いね?」
「分かった」
「え? これ以上に早く計算できる方法があるの?」
「絶対とは言えませんができるようになった場合は計算が楽になると思います」
「……分かったわ」
と2人共了承したので、まずは九九を覚えてもらおうと思った。
「とりあえず、計算を早くするために九九を覚えてもらいます」
「……九九とは?」
「まぁ、簡単に言うと1~9の数字を使った掛け算です。1×1~1×9、2×1~2×9……と言った感じに最終的には9×9までを暗記してもらいます」
「……それって計算の結果を覚えると言うこと?」
するとルミアがそんなことを言ってきた。
「まぁ、簡単に言うとそう言うことになるわね。でも、これを覚えれば2桁×2桁や其れ以上の桁数も大分楽に計算できるようになるはずだわ」
「……それを覚えたらレーナちゃんみたいに早く計算できる?」
「多分? 正直、私も計算が早いかと聞かれるとちょっとよく分からないから……」
「そうなの。とりあえず、やってみる」
「とりあえず、先ほど言った九九を何かに書いて覚えてみようか?」
「それなら藁半紙があるからそれに書くといいわ」
と言ってラナさんが鞄から紙をいくつか取り出した。それからインクとペンも。
「それじゃあ、その紙に表になるように九九を書いてみようか?」
「表になるように?」
どうやらルミアは表というものが分からないようだった。
「まぁ、とりあえず、私が作るけど、ルミアも後で同じのを作ってね?」
そう言ってラナさんからペンとインクを借りて九九の表を作ったのだった。




