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・・・自由に生きよう!  作者: 夜叉神
第六章 Dランク昇級試験
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106.ルミアの勉強をみる



 それから食堂に行くとラナさんが飲み物を飲みながら休憩をしていた。


「レーナちゃんとルミアちゃん。もしかして今日も勉強?」


「そうですね。ルミアに計算の練習に付き合って欲しいと言われたので」


「そうなの? 私も帳簿を付けて計算をしているから分からないことがあったら教えてあげようか?」


「それは助かります。でも、ラナさんは休憩中ではないのですか?」


「気にしなくてもいいよ。だからこっちにいらっしゃい」


 そうラナさんに言われたので私達はラナさんの隣に座った。


「とりあえず、ルミアはいつも通り計算をしてみて?」


「分かったの」


 そうして、ルミアが例の問題を解き始めたのだが足し算と引き算は普通にできていたけど、掛け算になると手の動きが止まり、なにやら、数字を書き始めた。


 因みにその問題は2×8だったのだが、2を8つ書くと1つずつ足して計算をしていた。もしかして、他の問題もこんな感じで解いて行くのかな? と思っているとどの問題も似たような感じで解いていた。


(この解き方は凄く時間が掛かりそうね……。計算についても教えて貰っていると思うけど、も

しかしてこの解き方で教えていないよね?)


 とやや不安になりながら桁が増えると更に時間が掛かるようになった。


「……掛け算はこの辺でいいから割り算の問題もやってみて?」


「え? まだ何問かあるよ?」


「大丈夫だから」


「分かったの」


 と言って割り算をやり出した。すると今度は割る数をいくつも書いて元の数になるまで足していた。そして数が合ったら割る数がいくつあるのかを1つずつ数えて答えを記入していた。


「ルミア、もういいわ」


「え? まだ1問しか解いていないよ?」


「ルミアがどうやって解いているのか分かったからいいのよ」


「そうなの? 今日は思っていたよりも早く解けたていたけどどうかな?」


「私とそこまで変わらないわね。もしかしたら私に教えられることはないかも」


「……え?」


 ルミアが早く解けたと言ったことに少し驚いたけど、ラナさんも同じくらい時間が掛かると聞いて更に驚いた。


「もしかしてラナさんも同じような解き方を?」


「そうよ? 流石にルミアちゃんみたいに丁寧に書いてはやらないけど、同じようなやり方で解いているわ」


「……因みにラナさんにも解いてもらっても?」


「別に構わないけど、ルミアちゃんと然程変わらないわよ」


 そう言ってラナさんにも解いて貰ったけど、書き込みが少ないだけで似たような解き方だった。


(もしかしてこの世界の水準って思っていた以上に悪い?)


 とそんなことを思った。



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