105.ルミアの今後について4
夕食を済ませるとみんなでお風呂に入ってから部屋へと戻った。ただ、お風呂に入っている辺りからルミアがそわそわしていたので多分、先ほどのことをみんなに伝えようとしているのかな? と思いながらルミアの様子を見守っているとルミアがみんなに声を掛けた。
「あ、あの、少しいいですか?」
「どうしたの?」
「「ルミアお姉ちゃん、どうかしたの?」」
とユアとリリ、ララがそう言った。
「その、私が今、午後に勉強をするために先生たちのところに通っていることは知っていると思います」
「そうだね。ルミアが学びたいと言っていたから」
「はい。それで、そこの先生から王都の学園を受験してみないかと誘われています」
「う~ん。よく分からないけど凄いこと?」
「ルミアお姉ちゃんもしかして凄いの?」
「すごく勉強できるから?」
「えっと、別に凄くはないと思います。学園の受験に関しては一応、誰でもできるという話を聞きました」
へぇ~。誰でも受験できるんだ。初めて知ったなぁ。まぁ、受験できても私は受けるきはないけど。面倒臭そうだし……。するとその話に興味を持ったリリとララがこんなことを言った。
「そうなんだ。じゃあ、私も受験できるの?」
「できるの?」
するとルミアは少し困った様子で少し悩んでこういった。
「……多分? ただ、たくさん勉強しないと合格はできないみたいです」
「「それは私には無理かも」」
とリリとララはそう言ったがそれに関しては私も同意見だ。
「私も勉強は苦手ね」
「え? レーナお姉ちゃんも?」
私がそう言うとルミアが驚いた様子で私の方を見てきた。
「別に驚くことじゃないと思うけど……」
「でも、計算が物凄く早かったよ?」
「別に早いわけじゃないと思うよ? ちょっと慣れているだけだし」
「そ、そうなんだ……」
「その話は置いといて、ルミアが言っている学園の受験は王都なんでしょ?」
「う、うん。それで、その、受験して受かったら王都に行って勉強したいと思います」
「え? ルミアお姉ちゃん遠くに行っちゃうの?」
「うん。そういうことになる」
「リリ、ララ、ルミアはやりたいことが出来たからみんなに伝えていると思うの。だから、私達はルミアを応援してあげるのよ? それにずっと会えないわけじゃいからリリとララは自分達の成長をルミアに見せられるように頑張るんだよ?」
「……分かったの」
「分かったの。頑張る」
とユアが寂しそうにしていたリリとララをそう説得したのだった。
「ありがとう。みんな、私も期待に応えられるように頑張りたいと思う」
「頑張るのはいいけど、無理はしないようにね?」
「うん。レーナお姉ちゃんは計算の練習に付き合ってね?」
「うん」
それからみんなでお話などをしていると眠たくなったリリとララをユアに任せて、私とルミアで食堂に行くことになった。あまり長いことはできないけど、少しだけルミアの計算の練習に付き合うためだ。
(まぁ、ルミアがどれくらいできるのかも知りたいしね)




