104.一休み
宿に着くともう夕方近くになっていた。ちょっといろいろあって遅くなったけど、流石にみんなは戻って来ているかな? と思って部屋に入るとみんなベッドで寝ていた。
「……起こすのも悪いから別の場所で休憩をしよっか?」
「うん」
そうして部屋を後にした私達は、とりあえず、食堂に向かってみると誰もいなかった。「ラナさんがいないわね」
「入口にもいませんでした」
「もしかしたら夕食の準備をしているのかも」
「なるほど」
とそんなことを話していると奥の部屋からラナさんが出てきた。
「話し声がすると思ったらレーナちゃんとルミアちゃんだったのね」
「はい。そのラナさんに少し聞きたいことがあって……」
「どうしたの?」
「少しこの場所を借りても問題ないですか?」
「別に構わないけど、混みだしたら別の場所に行ってもらってもいいかな?」
「はい。大丈夫です」
「それなら構わないよ。あ、もちろんご飯を食べる時は気にしなくてもいいからね?」
「はい」
「それじゃあ、準備があるから戻るわ」
と言ってラナさんは奥の部屋へと消えて行った。
「とりあえず、ここでしばらく休憩をしよっか?」
「うん」
ということで、食堂でしばらく寛いでいた。
それから外が暗くなるとちらほら人が入ってくるようになってきた。
「もうちょっとしたら混みだすかもしれないわね」
「一旦部屋に戻るの?」
確かにそうした方がいいかもしれないけど、皆を起こしてご飯を食べるのも悪くないかも?
「私が部屋の様子を見てくるよ。みんな起きて居たらご飯を食べようと思うからルミアはここで待ってもらってもいい?」
「私が部屋を見てくるよ。レーナお姉ちゃんがここで待っていて」
そう言ってルミアは席を立つと食堂を出て行った。
「まぁ、見て来てくれるならそれでもいっか」
とそんなことを思いながらルミアが戻って来るのを待っているとみんなを連れて戻ってきたので夕食を食べることにした。




