84.後処理6
そうしてしばらく待っていると足音がドンドン近づいてきて、ユミルさん達が見えてきた。ジェイドさんやランデルは持てるだけ武器を持ってきているようでかなりの量の武器を担いでいた。ユミルさんとメアリーさんはやや手荷物が増えていると言った感じだ。
「レーナさんとユアさん、彼女達を見はっている間は何もありませんでしたか?」
「はい。特には」
「何もなかったです」
「それならよかったわ」
「それにしても、たくさん持ってきましたね」
と言ってジェイドさんとランデルの方をみるとユミルさんはやや苦笑いをしているとメアリーさんが理由を教えてくれた。
「ランデルさんは自分の分だけらしいですよ? ジェイドさんはレーナさんとユアさんの分として多めに持ってきたみたいですが」
「私達の分もあるのですか?」
「一応だ。もしかしたら君達で取りに行くかもしれないとも思ったが……」
「いいのですか?」
「あぁ、好きに選べ」
そう言ってジェイドさんは私達の目の前に武器を置いた。
「一応、そこに置いた武器は好きに選んでもらっても構わない」
そう言われてたのでジェイドさんにお礼を言って、良さそうな武器に鑑定魔法を使っていくつか選んだ。
「多分、この辺りの武器が良さそうだと思うよ? ユアはどれにする?」
「え? 私から選んでもいいの?」
そう聞かれたので頷くとユアはいろいろと悩んでから1つの短剣を手にした。
「私はこれにしたいの」
「そう、なら、私はこれにするわ」
と言って1本の長剣を選んだ。
「ジェイドさん。ありがとうございます」
「ありがとうございます」
「あぁ、気にしなくてもいい。でも、1つでいいのか?」
「はい」
「だ、大丈夫です」
「それならいいが……」
と言ってジェイドさんは持ってきた武器を一括りにすると背負い直した。




