83.後処理5
「さて、私達はここで、彼女達のことを見ながら少し休憩でもしようか?」
「え? 休憩するの?」
「まぁ、彼女達の様子を見ながら敵が来ない見張っていればいいから問題ないと思うよ?」
「……そういうものなのかな?」
「まぁ、いいじゃない。ユアは結構疲れているでしょう?」
「う、うん。レーナちゃんは平気なの?」
「まぁ、私は案外大丈夫かな? 何度か似たような経験をしたことがあるから」
「そ、そうなんだ……」
「まぁ、飲み物でも飲んで一服しよ?」
そう言って私達はお水を飲んで一息ついていたのだった。
それからしばらくのんびりと過ごしていたがユミルさん達が戻ってときにこんな状態で待っているのは良くないかな? と思い、彼女達の容態を確認することにした。ユアに声を掛けてから彼女達の汚れを拭って傷などの状態を確認したが外傷があったのは2人だった。他の人は特に外傷はなさそうな感じだった。でも、盗賊達の捌け口にされていた痕が残っていたので、酷い扱いをされていたのは間違いないと思う。
「多分だけど、体力さえ回復すれば大丈夫そうね」
「そうなの?」
「えぇ、でも、心の傷は癒せるのかは分からないわね……」
「……」
とそんなことを思っていると洞窟の奥から足音が聞こえてきた。どうやらユミルさん達が戻ってきたみたいだった。




