80.後処理2
そして例の場所に着くと死体を一箇所に集めてユミルさんが火を点けた。
「とりあえず、盗賊の処理はこれでおしまいね。後は捕虜になっている人達を助けに行こうか?」
そう言われたので私達はユミルさんの後に続いた。それにしても、洞窟からまだ出るつもりもないのに火を付けちゃっても大丈夫なのかな? とそんなことを思いながら……。
それから捕虜になっていた人達を助けに向かったのだが確認できたどの人もかなり衰弱して歩行が困難そうだった。
「こんな状態では肩を貸しながら歩くのも厳しそうね……」
とユミルさんは困った顔をしていた。せめてジェイドさん、くらいは一緒に来てもらった方がよかったかもしれないけど、裸の女性を男性に任せるのもどうなのだろう? とそんなことを思った。
「とりあえず適当に布を巻き付けてジェイドさん、辺りを呼んできますか?」
「……そうね。レーナさん、お願いしてもいいかな?」
「分かりました。ユアはユミルさんのお手伝いをしてあげてね」
「うん」
そうして私はジェイドさんを呼びに向かうと3人共作業していた部屋を出てこっちに向かってきていた。もしかして作業が終わったのかな? と思いながら彼等に近づいて声を掛けた。
「そっちは作業が終わりましたか?」
そう声を掛けるとジェイドさん達が私に向かって武器を向けてきた。




