79.後処理
「メアリー大丈夫!?」
「え、えぇ」
ユミルさんは心配してメアリーさんに声を掛けたけど、メアリーさんは何が起こったのか把握できていないのかただただ茫然としていた。
「ユアさんとレーナさん、対処してくれてありがとうございます」
するとユミルさんが私達にお礼を言ってきた。
「いえ、気にしなでください。たまたま気付いただけなので」
「わ、私はレーナちゃんが私の方に向かってきたから何かあったのかと思って対処しただけなので……」
「それでも、気付かなかったらメアリーが怪我をしていたと思うから」
「あ、ありがとうございます」
するとメアリーさんは我に返ったのかお礼を言って頭を下げてきた。
「とりあえず、メアリーさんが無事でよかったです。ユアもいい反応だったよ?」
「それはたまたまだよ。何かが迫ってきたから反射的に短剣で防いだだけなの」
「それが大切なことだよ」
「とりあえず、盗賊達が生きていないか確認をしましょう。また、こんなことがあったら大変なのでしっかり確認をしてください」
そうユミルさんに言われたのでみんなで盗賊が生きて居ないことを確認したのだった。
「とりあえず、生きている盗賊はいなかったわね」
そんなユミルさんの声にみんなで頷くとユミルさんは少しホッとした様子を見せた。
「これで、ある程度の安全が確保できたわ。ここからは二手に分かれて作業をしてもらいます。メアリーとジェイドさん、ランデルさんでここの遺体の処理をします。その他の人達はもう一か所の遺体を処理してから囚われている人の救助に向かいます。皆さんよろしいですか?」
そう聞かれてみんなが頷いたので私達はユミルさんと一緒に先ほど倒した盗賊が寝ていた場所へと向かった。




