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・・・自由に生きよう!  作者: 夜叉神
第六章 Dランク昇級試験
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73.探索3



 それからどれくらい経ったのか分からないけど、明かりが見える方向から微かに会話を聞き取っていた。はっきりと聞き取れたわけじゃないけど、打ち上げをしているらしい。何の打ち上げかは言わなくても分かるかもしれないけど、どうやら、どこかの馬車を襲うことにし成功したらしい。それで、お酒を飲んで騒いでいるようだった。


(暢気なものね)


 とそんなことを思っているとユミルさん達が戻ってきた。


「(ユミルさん)」


 私がそう声を掛けて近づくとユミルさん達はビクッとしたけど、すぐに私だと分かるとホッとした顔をしていた。もしかして、変なタイミングで声を掛けちゃったのかな? と思っているとユミルさんが話しかけた来た。


「(レーナさん、私達がいない間に何かあったりしましたか?)」


「(特に何も、あ、強いて言えばあっちの人達はお酒を飲んで騒いでいるくらいでしょうか?)」


「(……お酒を飲んでいるの?)」


「(はい。微かに会話が聞こえて、打ち上げをしてお酒を飲んでいるみたいでした)」


「(……分かったわ)」


「(それでユミルさん達の方はどうでしたか?)」


 そう聞くとユミルさん達は困った顔をしていた。


「(何かあったのですか?)」


 そう聞くと、ユミルさんが先で見てきたことを話してくれた。


 その話を大まかにまとめるとこんな感じだ。


 この道の先に二手に分かれる道に出て片方は先には捕虜らしき人が鎖で繋がれていてぐったりしていたそうだ。


 もう一方は盗賊と思われる人達がいびきをかいて寝ていたそうだ。


「(捕虜らしき人の人数までは確認出来なかったけど、何人かはいるみたいだったわ。盗賊の方は6人が寝ていたけど、とりあえず、偵察が目的なので一旦戻ることにしたの)」


「(そうですか……。因みにこの後はどうする予定で?)」


「(一応、もう一方の方も確認したいと思う。でも、気付かれる可能性もあるから途中までになるかもしれないけど、どうかな?)」


「(私はユミルさんの指示に従います)」


「(私もです)」


「(……分かったわ。とりあえず、行けそうなところまで先に進むわ)」


 そして私達は盗賊達が集まっている場所へと進んで行った。


 途中に何かあるかもしれないと思い警戒しながら進んだけど何事もなく彼等が騒いでいる場所付近まで移動をした。


「(一応、中も覗いていくけど、ばれたら急いでこの洞窟を出るからね?)」


 そう言われたので頷くとユミルさんがそっと仲の様子を窺い始めた。私もユミルさんの後から確認してみたけど、20人ほどがお酒を飲みながら食事をしているだけで、特に警戒している様子がなかった。


(なんか襲撃を掛けたらあっさり終わりそうな人達だなぁ……)


 とそんな感想を持ちながら分かる範囲で中の様子を確認したが出口らしき場所は見つからなかった。


「(一応、確認も終わったから慎重に戻ります)」


 そうして私達は中の様子を伝えるべくみんなの元に戻るのだった。



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