63.休息5
それからユアとお話をしていると、吹雪が大分弱まったようで、馬車の中まで音が聞こえなくなってきた。
「そう言えば外の音がしなくなったわね」
「確かに……」
そう言ってユアは馬車から顔を出して、外の様子を窺っていたので私も同様に確認してみることにした。すると、雪は降っていたけど、パラパラと降っているだけだった。
「雪はちらついているけど、これくらいなら外でも活動できそうね」
「そうだね。レーナちゃんはこれからどうする予定なの?」
「そうね……。このまま馬車の中に居るのもあれだから体を動かしておいた方がいいかな? と思うけど何をしようかな……」
「周辺の散策とかかな?」
「う~ん。それが一番無難かな? せっかくだし、ご飯になりそうな獲物か食べれそうなものを探しながら周辺を散策してみようか?」
「うん」
そうしてユミルさんにそのことを伝えて私達は辺りの散策に出かけたのだった。
それから周辺を歩き回って見つけた鳥を狩ったりしながら周囲の散策をした。そしたら、ウルフと遭遇したがちょうどいい食糧だと速攻でウルフを倒した。
「今日はおいしいご飯が食べられそうだ」
「そうだね。もしかしたら他にもウルフがいるかもしれないよ?」
そうユアに言われたので辺りを調べてみたが近くにはそういった反応はなかった。
「近くには居なさそうな感じかな?」
「……そうだね。私も分からないの」
「まぁ、魔物が出てくる可能性があるみたいだし、それなりに注意しておいた方がいいかもしれないわね」
「うん」
そうして、また周辺の散策を開始したがこれと言って何かあるわけもなくお昼近い時間になった為、先ほど倒したウルフの肉を食べてから拠点へと戻った。因みに獲った鳥は夕食に食べようと思って下処理だけ済ませておいたので夕食もそれなりに豪華な予定だ。




