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・・・自由に生きよう!  作者: 夜叉神
第六章 Dランク昇級試験
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59.休息



 そうして、夜中ぐらいにびゅうびゅうという音で目が覚めた。強い風音? と思い外の様子を窺うと、外は凄い吹雪だった。


(これは見張りをしなくても大丈夫そうなレベルかも……)


 とそんなことを思いながら魔法を使って周囲を調べたが近くに魔物らしき反応はなかった。それから馬車の中を見渡すとユミルさん達は寝袋に毛布を掛けて眠っていた。


(どれくらい寝ていたのかは分からないけど、ユミルさん達が交代しているくらいだからそれなりには眠ったのかな?)


 とそんなことを思いながら、馬車を出た。あ、もちろん、外は寒いから馬を隠すために作った空間の方に出たけど、そこにはジェイドさんがいた。


「……起きたのか」


「はい。交代までまだ時間がありすか?」


 とそう聞きながらジェイドさんに近づくと少し離れたところには馬が丸くなって眠っていた。寒そうにしていないから一応、大丈夫なのかな? と思いながらジェイドさんの隣に腰を下ろした。


「まだ、残り半分ほど残っている」


 と言って砂時計が置いてある場所を見ていた。その砂時計を見るとまだ、半分ほどの砂が残っていた。


「1時間ぐらいですか……」


「……もう少し寝ておくか?」


「いえ、それなりに眠ったので大丈夫です。そう言えばテントはどこに立てたのですか?」


「それなら片付けてそこに置いた」


 と言って隅の方に私が貸したテントが置いてあった。もしかして、吹雪いてきたから片付けたのかな?


「雪が強くなったから片付けたのですか?」


「あぁ、流石にあのテントじゃあ、雪で壊れる可能性が高い」


「もしかして、気にして片付けたのですか?」


 そう聞くとジェイドさんは頷いた。


「でも、それだとジェイドさんが寝る場所が……」


 そういうとジェイドさんが空間の隅を指差した。


「あの辺りを少し借りたい。いいだろうか?」


「それは私に聞かなくてもいいのでは?」


「邪魔になるかもしれない」


「私は気にしませんよ。馬の方は……。多分大丈夫だと思いますが」


「そうだな。随分と飼い慣らされているようで寛いでいた」


 そう言ってジェイドさんは隣に寝ていた馬の頭を撫でると馬は片目を開けてジェイドさんのことを確認したが、すぐに目を閉じてしまった。


 一体どんな調教がされたのかな? とそんなことを思いながら、持ってきた袋から食べ物を取り出して食べるのだった。



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