49.偵察5
拠点に戻ると外で焚火をしていたメアリーさんが私達に気付いて駆け寄ってきた。
「ユミル無事だったのね」
そう言ってメアリーさんがユミルさんに抱き着いた。そんなメアリーさんに少し苦笑いしながらユミルさんはメアリーさんの背中を撫でていた。
「ちょっと心配し過ぎよ。それに他の人達もいるから」
と言うとメアリーさんは顔を上げると周りを見渡して私達と視線があった。
「……どうも」
と言って軽く頭を下げるとユアも同様に頭を下げていた。
「ん、ん! それで、偵察の方はどうだったの?」
「一応、確認はしてきた。これからみんなに共有して今後の作戦を決めたいと思う」
「……分かったわ。とりあえず、ひとまず休憩をしてから偵察の件で話があるって他の人に伝えてくるわ」
そう言ってメアリーさんはジェイドさんとランデルが居る場所へと走って行った。
「……とりあえず、休憩してからみたいだから馬車の中で休もうか?」
そう言われたので頷くと私達は馬車へ入って休憩することになった。
馬車の中では水を飲んだり、夕食を摂ったりと言った感じで各々自由に休んでいたが、休憩している間に辺りが大分暗くなってきた頃に、ユミルさんが私達に話しかけてきた。
「そろそろ休憩を止めて、他の人達にも今回の偵察で分かったことを共有してよか?」
「そうですね。今後の予定にも関わってきますから」
と言って私達は馬車の外へと出ると、他のみんなは焚火を囲うように座っていた。
「ちょうど、他の人達も集まっているからあそこで話をするわ」
と言って私達も焚火をしている場所へと向かった。




