150.ゴブリンとの交戦16
「(できる限り、気をつけて行動をしたいと思います)」
「(そうしてくれ。とりあえず、大まかな作戦を話す。一旦、ここから離れて少し話しをする)」
そう言って覗いていた部屋から離れた。そして、少し離れたところで、ゼロスさんから作戦内容を聞いた。その内容を簡単にまとめるとこんな感じだ。
レーナはゴブリン達の注目を集めて、ゴブリン達を引き付ける
ゼロスさんは、残ったゴブリンとゴブリンキングの相手
仮に、ゴブリンキングがレーナを追いかけたら、ゴブリンキングの注意をゼロスさんに向くように攻撃を仕掛ける
と言った感じの内容だった。まぁ、私とゼロスさんの2人だけだから、できることは限られている。だから簡単な作戦内容だ。
「作戦としては以上だが何か聞きたいことはあるか?」
「特にありません」
「そうか。……とりあえず、できる限り無理のないように作戦に取り組むように」
「はい」
そうして私はゴブリンの上位種達とゴブリンキングが2匹いる部屋へと入った。すると一斉にゴブリン達が私の方を向いて、私を視認できてしばらくすると敵だということが分かったようで私の方へと襲い掛かってきた。
私はゴブリン達から逃げるように走り出しながら後ろを確認すると、ゴブリンキング達だけ動いていなかった。
(敵が侵入してきたら、てっきり全ゴブリンが追いかけてくるかも。と思っていたんだけどなぁ……)
と私の予想と違う動きをしたゴブリンキング達だったが、ゼロスさんとの戦闘に持ち込むことが目的だったので、結果的にはこれでよかったのだが。
「とりあえず、できる限りゴブリンキング達との距離をとったところで戦おう」
そう思いながらゴブリンキング達との大体反対側付近まで走ったところで、私は追ってきたゴブリン達と向き合った。
ゴブリン達は私が逃げることを止めたと分かると厭らしい視線を向けながら各々武器を私の方へと向けて迫ってきた。ただ、ゴブリンとの距離がそこそこ開いていたので、ゼロスさんの様子を少し確認するとゴブリンキング達との戦闘を始めようとしていた。どうやら思っていた以上に作戦がうまくいっていたようだった。そのことに安心しながら、私は目の前に迫るゴブリン達に意識を集中するのだった。




