144.ゴブリンとの交戦10
それから私が把握しているゴブリンの上位種と思われるゴブリンの魔石を全部回収を終えたとき、ゼロスさんはゴブリンキングの素材回収が終わった。
「こっちは終わったが大丈夫か?」
「はい。とりあえず、上位種と思われるゴブリンの魔石は回収が終わりました」
「そうか。それならこの後のことについて話したいがいいか?」
とゼロスさんに言われたので私は頷いた。
「本来なら、ゴブリンキング達を倒したあとはみんなと合流した方がいいのだが、最初の予定と大分変わったことがあるから少しどうしようか悩んでいる」
「えっと……。それはどういうことですか?」
「最初の予定では、ゴブリンキング達との戦闘はみんなが逃げる時間稼ぎだけのつもりだった。だが、ゴブリンキング達の行動やレーナの行動によって、ゴブリンキング達を倒せたわけだ」
そう言われると、ゴブリンキング達とゴブリンの乱戦になるかもしれないとは最初は思っていたけど、蓋を開けてみればゴブリンキング達だけでゼロスさんと戦闘をしていた。まぁ、途中でゴブリンキングがゴブリンに指示を出して、ゼロスさんを襲おうとしてたけど私がそれを阻止したからね?
「そうですね、ゴブリンキング達の行動は予想外でした」
「あぁ、それにレーナの活躍も予想以上に良かった」
「あ、ありがとうございます」
「そこでだ。できる限りのゴブリンを倒して、撤退した冒険者達が街に戻れるまで時間を稼ごうと思う」
「……それは少し危険では?」
「そうだな。少しの危険で済むかは分からないが……。もしかしたら、ゴブリンキングの親玉と遭遇する可能性も0ではない」
……確かにゴブリンキング達の親玉とは遭遇する可能性はかなり低そうだと思った。だが、ゴブリンキング達との戦闘はそれなりにありそうだと思った。
(まぁ、ゼロスさんが居るから何とかなるかな?)
「私はゼロスさんについて行きますよ? ゼロスさんの戦闘は見ているだけでも勉強になりそうですし」
「そうか! それならできる限り、ゴブリンを倒して、万が一、ゴブリンキング達の王と遭遇したら、できる限りのことを試して無理そうなら撤退をするという予定でいく。それでいいか?」
「はい」




