134.戦闘開始
ゴブリンとの戦闘は思っていたよりも楽な戦いになった。門のところで迎え討っているから正面からしか敵が来ないからだ。一応、一部の冒険者達には背後の警戒をしてもらっているから前後の警戒をするだけで問題なく対処できる。まぁ、正面からやってくるゴブリンが多すぎるが依頼に参加した冒険者達にとってはゴブリン程度どれだけいても問題になることがないのかもしれない。たまに上位種とかも交ざっているけどかなり一方的に倒しているしね?
そうして戦闘を継続していたがゴブリンの襲撃に終わりが見えないのでいくつかのグループに分けて休憩を入れながら戦闘を続けていると急にゴブリンの数が減ってきた。
(そろそろここでの戦いに終わりが見えてきたのかな?)
とそんなことを思っているとゴブリンの集団の中に見覚えのある人が見えた。
「あれは……ゼロスさん?」
そんなこと思いながらやってくるゴブリンを倒しているとしばらくしてゼロスさんが現れた。
「すまない。少し遅くなった」
そう言ってゼロスさんが合流すると冒険者達の士気が高まった。冒険者達の疲労はそれなりに見られるがゼロスさんがやってきたことで、この集団に安心感が生まれたのかもしれない。ゴブリンキングを1人で倒すくらいだから強い上位種がきても安心できそうだしね?
「怪我人とかはいないか?」
「今のところ出ていません。疲労がある者はいますが交代で休みながら戦闘を継続しています」
「そうか。よし、この調子で、ゴブリンの数を減らしていこう。しばらく俺が前線に入る。前線に問題ない程度の人数を残して休憩する人を少し増やしてくれ。日が沈むまでは俺も前線を支える」
「分かりました」
そうして、疲労の色が濃いものから休憩をさせて、日が沈むまでゼロスさんは前線で闘いを続けのだった。




