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・・・自由に生きよう!  作者: 夜叉神
第五章 ゴブリン集落襲撃
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132.迎え撃つ準備



 ゼロスさんの後をついて行くと冒険者達が集まっている場所にやってきた。そして、近くに居た冒険者にここに居る冒険者を集めるように指示を出した。おそらく、私がゼロスさんに報告したことを冒険者達にも伝えるのだと思う。でも、作戦はこちらからゴブリン達に攻撃を仕掛ける予定だったのにルノジス達のせいで現在ゴブリンに攻め込まれている。(私達のいる場所までは来ていないが)少し面倒臭いことになりそうだなぁ……。と思いながら冒険者達が集まるのを待っていた。


 それからしばらくして冒険者達が集まったので、ゼロスさんが話し始めた。


「先ほど伝えた作戦までにはまだ時間があるが、面倒臭いことを起こした奴がいて、この集落にゴブリンがやってきているそうだ」


「どういうことだ?」


「何があったの?」


 ゼロスさんがそう言うとどういう状況なのか知りたいようでそんな声が至る所で聞こえたがゼロスさんが『静まれ』と言うと辺りは静かになった。


「ウルフというパーティの冒険者達がゴブリンにちょっかいをかけて逃げてきた。そいつらがゴブリンを引き連れてきて直にこの場所にもゴブリンが雪崩れ込んでくるはずだ」


「それじゃあ、さっきの作戦は?」


「中止だ。この場所でゴブリンを迎え撃つ予定だ。作戦は、門を出たところでゴブリン達を迎え撃つ。兎に角ゴブリンにこの場所を突破されないようにゴブリン達を倒してくれ。それとこの集落から多くのゴブリンが来ることが予想されるが反対側にもゴブリンが来る可能性があるから警戒を怠らないように。作戦は以上だ。準備ができていないものは速やかに準備を整えてゴブリンの襲撃に備えるように、準備ができた者から前衛と後衛に分かれて待機するように」


 そう言うと装備を整えていなかった冒険者達は急ぎ準備に取り掛かった。そして準備ができている者はゼロスさんの指示通り待機していた。


「レーナはここで他の冒険者達と協力してゴブリンを倒してくれ、俺はあいつらの場所でゴブリン達が来るのを待ってから、開放して後でここにやってくる。コアン達は俺と交代でこっちに来る予定だ」


 つまり、ルノジス達を無理やりゴブリンと戦わせる予定で、その様子を見届けたらゼロスさんが合流するらしい。まぁ、あんな奴でもゴブリンくらいは倒せるしね? それにあの道は一応、行き止まりだ。まぁ、木の間を抜けることはできるので、逃げることが出来ない状況を作るか、ゼロスさんが彼等を見張りながらしばらく戦うつもりなのだと思う。


「分かりました。彼等が戦うところはしっかりと見届けてくださいね?」


「あぁ、そのつもりだ」


 ゼロスさんはそう言って先ほどの場所へと戻って行った。



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