119.山へ2
「前回の偵察組は集まったようだな。他の冒険者は今回の偵察に参加してくれるということでいいか?」
そうゼロスさんが問いかけると今回の偵察に参加しようとした冒険者達は頷いた。
「分かった。それじゃあ、前回の偵察に参加した冒険者に聞くが今回の偵察にも参加する冒険者はいるか? あ、もちろん無理にではない。前回参加してみて今回はやめてもらっても構わない。もし、参加してくれるのなら、この場に残って参加しない冒険者達は偵察が終わるまで休憩をしてもらっても構わない」
ゼロスさんがそう言うと冒険者達は相談したりしていたが、最終的には半数ほどはこの場を去って行った。
前回の偵察が思っていたよりもきつかったのか、ゴブリンの集落制圧による、疲労がまだ消えていない。もしくは、偵察後の作戦行動の為に体力を温存するため。といった可能性があるが前回よりも少ない人数での偵察になるみたい。まぁ、私は今回も単独で動く予定だけど……。
「……前回よりも偵察に参加してくれる人数が減ってしまったが今回はこの人数で、偵察を行う。今回も、グループでの行動を予定しているが単独で偵察をしたい人が居れば単独で行っても構わない。偵察は今から2時間を目途に行ってもらう。グループが決まった、もしくは単独で偵察に行くものはもう出発しても構わない」
そうゼロスさんに言われたので、私は早速ゴブリンの偵察に行くことにした。因みに私以外の冒険者達はすぐには出発しないで何か話し合っていた。
「まぁ、私には関係ないけど……」
そんなことを思いながら前回偵察したときに見つけた洞窟までゴブリンに気付かれないように移動した。




