116.作戦へ40
それから私の目が覚めたのはお昼前ぐらいだった。夜明けから現在までだから思っていたよりもしっかりと休むことができたと思う。
そんなことを思いながら部屋の中を見渡した。それなりに時間が経っているから他の人が休憩していたりするのかな? と思って見渡したのだが私がこの部屋に入ってきたときと変わっていないようだった。
「彼女達は、まだ目を覚まさないのか……」
1人はかなり弱っていたからまだ起きないだろうと思っていたけど、ゼロスさんが見つけてきた人達は最初は意識があったと言っていたので、そろそろ目を覚ますかな? と思っていたのだけど……。
「とりあえず、軽くご飯を食べてからゼロスさんと合流した方がいいか」
そう思い、持っている食料を食べてからゼロスさんを捜しに部屋を出た。
部屋を出た後は、念の為、男性用の休憩所をそっと開けて確認をしたが中にはゼロスさんがいなかった。
「やっぱり別の場所なのかな?」
そう思い、建物を出るとコアンさん達を発見した。もしかしたら、コアンさん達ならゼロスさんの居場所を知っているかも? と思い、聞いてみることにした。
「コアンさん」
そう声を掛けるとコアンさんは立ち止まり辺りを見渡すと私を発見して声を掛けてきた
「レーナさん。今は休憩中ではないのですか?」
「一応、休憩中ではありますが、ある程度の疲れが取れたので、ゼロスさんに次の作戦を聞こうかな? と思いまして、ゼロスさんを捜しているのですがコアンさん達はどこかで見かけませんでしたか?」
「ゼロスさんならこの先の角を曲がったところに居ると思います。先ほどまでゼロスさんとお話をしていたので」
「そうですか。ありがとうございます。それでは早速向かうのでこれで失礼します」
そう言ってコアンさん達と別れて先ほど教えてもらった場所へと行くとそこにはゼロスさんが居た。




