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・・・自由に生きよう!  作者: 夜叉神
第五章 ゴブリン集落襲撃
575/846

115.作戦へ39

 


 門の場所へと着く頃には日が昇り明るくなっていた。


「夜が明けたか……」


「思っていたよりは早く集落の制圧が終わったのではないでしょうか?」


 とゼロスさんの呟きにコアンさんがそんなことを言った。


「そうだな。まだゴブリンが残っている可能性もあるがこの集落内にはほとんどいないだろう」


 そう言えば門のところに着いたけど、見張りらしき人が2人いるだけで他の人の姿が見えなかった。もしかしたら休憩でもしているのかな? と思い休憩に使っていると言っていた建物を魔法を使って確認してみるとおそらくそこに全員がいた。落ち着いたから交代で休憩を取っているのかもしれない。そんなことを思いながら今後の動きはどうなるのかをゼロスさんに聞いてみた。


「この後の予定はどうするつもりですか?」


「そうだな。ある程度の安全は確保されたから見張りを立てながら休憩した方がいいだろう。夜中の行動ということもあって疲れている人も多いと思うからな。とりあえず、昼頃までは休憩にする予定だ。ただ、ゴブリンの襲撃があったら急ぎ対応することになると思うが……。その後は例の山に偵察へ行ってもらってその情報を元に今後の動きを考える」


 なるほど。とりあえず、お昼まで休憩になるならしばらくはゆっくりできるかもしれない。とそんなことを思ったがここに居ない人達のことに気付き彼等はどうするのかな? と思った。


「コアン。ちょっといいか?」


 するとゼロスさんはコアンさんを呼んだ。


「はい、何でしょう」


「コアンには、今言ったことを他の冒険者達に伝えてもらいたい。人選はコアンに任せる。頼めるか?」


「分かりました。とりあえず、建物の中に居る人達と見張りの人に説明をしてきます」


「頼む」


 そう言うとコアンさんはパーティの人に何か話したかと思うと二手に分かれた。どうやらコアンさんが他の冒険者達に説明しに行ってパーティメンバーは見張りと建物にいる冒険者に説明をしに行ったようだった。


「レーナはとりあえず、体を休めろ。今回はなかなかいい働きをしていたその分疲れも溜まっているだろう。見張りの件は俺が何とかしておくからゆっくりと休むように」


 とゼロスさんに言われた。確かに疲れは溜まっているけど、私だけそんな扱いをしても大丈夫なのかな? と思った。でも、次の作戦のことを考えると体調は万全にしておいた方がいいからしっかりと体を休めようと思いゼロスさんの提案を受け入れた。


 それから休憩に使っている建物に入ると中は男女で分けられていることを聞いたので、言われた通りの部屋に入ると、そこには私が助けた人達などが横になって眠っていたので私は隅の方に座ると緊張の糸が切れたのか知らないうちに眠りについていた。



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