110.作戦へ34
そうして地下から出た私達は、入口近くの部屋に彼女達を寝かせた。最初は、地下から出て彼女達を寝かせれる部屋に寝かせようと思っていたが、意識が戻らない彼女達をどこかに運ぶことも考えて入口の近くまで運んだ。
「……ゼロスさん、彼女達をどうしますか?」
「とりあえず、コアン達が戻って来るまでこのままの予定だ。恐らくだが、そろそろ戻って来る頃合いだと思う」
そう言われるとこの辺りを調べ始めてからそれなりに時間が経っているからコアンさん達が戻って来てもおかしくないかも……。あ、でも、コアンさん達がこの辺りに戻ってきても私達がどこに居るのか分からないから私かゼロスさんが外で待機していた方がいいかもしれないと思った。
「そういうことなら建物の外でコアンさん達を探す人が必要ですよね?」
「まぁ、そうなるな。じゃないと彼等がこの場所に来るまで時間が掛かるからな。あ、もちろん俺が外で彼等のことを探す予定だからレーナにはこの3人の様子を見ていて欲しい」
「分かりました。因みにですがゼロスさんが外でコアンさん達を待っている間に彼女達が起きたらどうしますか?」
「……とりあえず、俺に伝えて欲しい。ただ、彼女達が錯乱しているようなら、この部屋から出れないようにしてから私に伝えに来て欲しい」
「分かりました」
「それじゃあ、俺は外でコアン達が来るのを待っているから何かあったら呼んでくれ」
そう言ってゼロスさんは部屋から出て行った。
「とりあえず、ゼロスさんが連れてきた人達が怪我をしていないか確認でもしようかな」
そう思い床に寝かせている彼女達の確認をした。服はボロボロになっていたが、切り傷や打撲の痕がいくつかある程度で私が助けた人と違って命に別状はなさそうだ。まぁ、ゼロスさんが発見したときに意識があったのだから大丈夫のはずかな? とそんなことを思いながら怪我の具合に合わせたポーションを飲ませた。それから部屋の入口付近に座り彼女達が起きたりしないかを見ていた。
それからどれほど待ったのかは分からなかったが、ゼロスさんからコアンさん達がやってきたことを伝えに来た。




