106.作戦へ30
「この下に人が……。それに異臭みたいな臭いが微かにする」
魔法の反応は3人だったけど、この臭いは……。以前捕まった人達もこの場所にいたのかもしれない……とそんなことを思った。
「先に進もうかと思ったけど、とりあえず、ゼロスさんに報告した方がいいかも」
そう思って武器庫を出たら、ちょうどゼロスさんがやってきた。
「レーナ、此処に居たのか。何か見つけたか?」
「……はい」
「何かあったのか?」
「隠し階段がありました」
「ここにそんなものがあったのか?」
「はい。とりあえず、ゼロスさん来てもらってもいいですか?」
「あぁ、分かった」
そうして私が先ほどの見つけた地下へと続く階段のところにゼロスさんを連れてきた。
「これは」
ゼロスさんはその階段を見てやや顔を顰めた。多分、階段の先から臭いに気付いたのだと思う。
「とりあえず、調べて見ましょう」
「……レーナはここで待て、俺が見てくる」
するとゼロスさんがそんなことを言った。もしかしたら、この先に何があるのか気付いたからそう言ったのかもしれない。ただ、私も初めてではないはずだから多分大丈夫だと思う。……多分。
「私もついて行きます」
「しかし……」
「私も冒険者なのである程度覚悟はしています」
「……そうか。分かった。ただ、気分が悪くなったらすぐに地下から出るように」
「分かりました」
そうして私達は地下へと続く階段を下りて行った。




