99.作戦へ23
「……とりあえず、この辺りのゴブリンは片付いたか」
周囲を見渡してからゼロスさんはそう言った。
「そうですね」
私達がそんな会話をしていると、先ほどまで戦っていた冒険者達がホッとしたのかその場で座り込んだ。
「……生きているな?」
「そうですね」
「もう駄目かと思った……」
と口々にそう言っていた。まぁ、ゴブリンに囲まれただけなら何とかなったかもしれないけど、ゴブリンキングもいたわけだし、そう思っても仕方ないかも。とそんなことを思いながら怪我をしている冒険者に手当とかしていないけど、そのままでも大丈夫なのかな? と思い話しかけた。
「怪我は大丈夫ですか?」
私がそう尋ねるとその冒険者の人は首を傾げていたがパーティメンバーの人達は私の言葉を聞いて慌てて怪我をしている場所を見た。
「と、とにかく手当てをしないと!」
「そ、そうね」
そう言って2人がかりで怪我をした冒険者の手当てを始めた。
「とりあえず、俺達はゴブリンの魔石取をしながら倒したゴブリンを適当な場所に集めるか?」
とそうゼロスさんに言われてたので私は頷いて、早速作業に取りかかることにした。ただ、周囲にはたくさんのゴブリンが倒れていたからちゃんと魔石を回収したのは上位種のゴブリンだけだが……。まぁ、倒したゴブリンの数が多すぎて魔石を取る時間の方が倒すよりも時間かかりそうだし……。とそんなことを思いながらゴブリンを適当に集めたりしながら魔石の回収を行ったりした。




