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・・・自由に生きよう!  作者: 夜叉神
第二章 森の異変
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23.エミリアさん (2025/5/18)


 声がした方を向くと人垣が割れていきそこにエミリアさんがいた。


「!?」


 一方セリル声の主が誰か分かると声にならない悲鳴を上げていた。


 私も、ギルドマスターがこのタイミングで出てきたことに驚いた。もしかしたらギルド職員が止めに来るかも? とは、思っていたけどこれは、予想外……。


 そんなことを思っているとエミリアさんが私達の方へやって来た。


「それで何をやっていたの?」


 そう言いながら私とセリルとオノマを見ながら聞いて来た。オノマは、先程から黙ったままでセリルは、口を動かそうとしているけど言葉になっていないので仕方なく私がエミリアさんに何があったのかを説明する。


 モンスターを人に擦りつける危険行為をしたこと。

 そのせいで彼等のパーティメンバーが怪我をしたもしくは、亡くなった人がいる可能性があるという事。(実際は、亡くなっていないけど)

 それらの事は、彼等の出鱈目であること

 この3つの内容を簡単にエミリアさんに教えた。


「……なるほどね。それであなたたちは、彼女が悪いと思っているのね?」


「か、彼女が話したことは、私と話していたことと少し違います!」


 セリルは、急にそんなことを言って来た。さっき彼女が言った通りにエミリアさんに伝えたのに今度は、何? とそんなことを思いながら彼女に視線を向ける。


「他にも逃げる先々にゴブリンを誘導した疑いがあります」


 セリルがそう言うとエミリアさんが少し不思議そうにしていたけど直ぐに何もなかったように続きを促した。


「……それで?」


「そのせいで魔物から逃げるために体力を使ってから追い打ちをかけるように彼女が魔物を引き連れて彼等に擦りつけたため被害が大きくなりました」


「……そう。彼女の話は、さっきもこんな話だったの?」


 と周囲を見渡しながら聞くとみんな頷いていく。


「そうなの。それであなたは、何か言いたいことはある?」


「東門にいるヘルガさんに確認を取ってもらえば分かると思うのでその確認をお願いしたいです」


「そ、それなら私がやりますから問題ないです!」


 とセリルが食い気味にエミリアさんに言っていた。そこまでして他の人に行かせたくないのか……。いったい何があるのかな? とそんなことを思いながらエミリアさんの方を見る。


「そういう事なら私が用事のついでに済ませておくからあなたは、受付の仕事に戻りなさい」


「は、はい……」


 エミリアさんは、セリルをやや睨めつけながらそう言うとセリルは青い顔をしながらその場を去って行く。一方、オノマ達は、逃げるようにその場所を去っていった。


 そして残った私は、というと。


「レーナさん、少し時間いいかしら?」


「はい」


「じゃあ、ちょっとついて来て」


 そう言われたので私はエミリアさんの後をついていった。




 そうしてエミリアさんに連れられたのは、ギルド内部にある部屋の1つ。


「そこに座って少し待っていて」


 そう言うとエミリアさんは、部屋を出て行ったので、置いてあった椅子に座って戻って来るのを待っていた。しばらくしてエミリアさんが人数分のカップを持って戻ってきた。


「お待たせ。レーナさんの口に合うかわからないけど、良かったらどうぞ」


 そう言って私の前にカップが置かれた。


「ありがとうございます」


 そう言ってカップを手に取るといい匂いがする。多分何かの紅茶かな? そんなことを思いながら一口飲むと思っていたよりも飲みやすくおいしかった。


「おいしいですね」


「そう? 口に合ってよかったわ」


 そういうとエミリアさんもその紅茶を飲んで一息ついてからエミリアさんが口を開いた。


「それで先ほどの話だけど彼等は、ああいっていたけど実際は、どうなの? あ、もちろんあなたが見たありのまま教えてくれればいいわ」


「本当に?」


「そうよ? 私は、あなたが見た通りの話を聞きたいから」


「……分かりました」


 そう言って山の中での出来事をエミリアさんに伝えた。


 彼等と会ったのは、偶然でゴブリンを追い掛けて倒していたらたまたま会ったこと。そしたら獲物を横取りしたから寄越せと言ってきて面倒くさいと思って譲ったら質問をされたので教える必要が無いと言ったらオノマが決闘をするとか言い出したこと。でも彼等は決闘の意味を理解していなかったから教えると実際にやると自分で決めた決まりを破り武器を使って攻撃をしてきたこと。


 私も武器を持って応戦しようと思ったらブラッドに私の武器を持っていかれたからオノマを適当に転がして武器を奪った連中を追い掛けたこと。そして追いつくとその武器は、俺が拾ったものと言い出して駄々をこねているとユア紐で縛られて口をも塞がれた状態で連れてこられていたこと。


 それからゴブリンが出てきては、逃げるということを何度か繰り返すうちにゴブリンに囲まれて私のせいにしたこと。流石に彼等も不味いと思ったのかユアを縛っていた紐を解こうとしたけど解けなくて焦っていた所オノマが来て彼等を助けたと思ったらユアだけゴブリンの中に残して去っていたこと。


 私はユアを助けてからゴブリンを倒した。その後は休憩したりしながら街に向かい道中でゴブリン倒したりしながら戻っていると途中でゴブリンに追われているオノマ達と遭ってしまい逃げていると短剣をユアに向かって投げるとユアに刺さって倒れたこと。


 彼等は、そのことを喜びながら去って行ったので、私はゴブリンを倒してユアの治療をして街に戻って来たらさっきのようなことがあった。そうエミリアさんに伝えたのだった。


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