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・・・自由に生きよう!  作者: 夜叉神
第五章 ゴブリン集落襲撃
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71.出発前



 集合場所に着くと30人ほどの人が集まっていた。少し早めに来たつもりだったけど、他の冒険者達は早めに集まっているようだった。それからしばらく待っていると50人以上集まったので参加するほとんどの人が集まったと思う。するとゲンツさんが台に上ると辺りのざわめきが小さくなって行った。


「少し時間より早いが集まったようなのでこれからの予定を説明する」


 そう言ってゲンツさんは周りを見渡して確認をするとこれからの作戦についての説明を始めた。


「まず、これから集落の入口3箇所に向かってもらう。そこでゴブリン達の門の行き来を防いでもらう。このとき、集落に居るゴブリンは絶対に外へと出さないようにやってもらう。ただ、集落の中に入る分には無理をしない範囲で倒してもらいたい。仮に集落に入っても中を探索している冒険者に倒してもらう予定だ。今言ったことをできる限り守れば拠点に行くゴブリンは少なくなるはずだ。これは何かあった際に逃走経路を確保するために必要なことだと思って取り組んでほしい」


「もしできなかったらどうなるんだ?」


「そのときは、拠点が無くなる。もしくは余力戦力が無くなると思え。兎に角、拠点をしっかり守ることさえできれば今回の討伐がどうなろうと生存率が高くなることは頭に入れろ。……他に何か意見がある者はいるか?」


 ゲンツさんはそう言って辺りを見渡したが何も意見が出なかったようなので続きの話を始めた。


「集落の入口を防衛している間に中を捜索する者達でリーダー格のゴブリンを探してもらう予定だが集落の山側。俺達のいる場所から言ったら、最短距離で進んだ時に着く集落の反対側に当たるがそこは柵が何もないと説明したと思う。そこに関しては街の中を探索する予定の2パーティにできたら守ってもらいたい。もしやってくれるものが居たら挙手をして欲しいがいるか?」


 そう言うと何パーティか顔を見合わせて3パーティ程が手を挙げた。


「思ったよりも多いな……。まぁ、集落に居るゴブリンが山の方にいるゴブリンに何か起こっていることを伝えるのが遅くなった方がいいから3パーティに守ってもらおう。ただ、町中を探索するパーティの負担が大きくなるかもしれないが安全を優先して頑張ってほしい。とりあえず、最初の作戦は以上だ。残りの作戦についてはゴブリン集落を制圧してから情報を集めて伝える予定だ。それじゃあ、ゼロスに後は任せようと思う」


 ゲンツさんはそう言ってゼロスさんの方を見た。



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