65.私のパーティは……2
それにしてもここに居る人達は私に友好的な態度を取っていることに少し疑問に思った。ゼロスさんがいる時点で間違いなく最前線で戦うはずだ。それなのにそんなパーティの中でお荷物ともいえる私がいることに疑問を持っていないように見える。ゼロスさんは、おそらくゲンツさん辺りから話を聞いていたのでそう言った心構えをしていた可能性があるけど、どうしてコアンさん達も特に疑問に思っていなさそうなんだろう? と思った。
「嬢ちゃん、困惑しているような表情をしているがもしかしてこのパーティに居ることが場違いみたいなことを思っているのか?」
するとゼロスさんにそんなことを言われた。まぁ、確かにゼロスさんに言われた通りのことを考えていたけど、そこまで顔に出ていたのかな? と思いながらも頷いた。
「それは気にし過ぎだぞ? レーナの嬢ちゃんは戦力になると思っているからな。(それに、偵察の新しい内容は嬢ちゃんの内容しかないくらいだ)まぁ、このことはコアン達にも共有しているから嬢ちゃんを侮ることもないはずだ」
「え? そうなの?」
新しい情報は私しか調べられなかったってこと? それって他の偵察の人は何をしていたのかな? と思った。
「あ、もちろん偵察に出た人達は良く調べていたぞ?(ゴブリンの集落の外の様子は嬢ちゃんとほぼ同じくらいに)それ以外については気付かなかったのもあるがゴブリンが多すぎてうまく調べられなかったそうだが……」
……そう言われると私は魔法を使っていたからゴブリンの位置とかが分かっていたから調べやすかったのもあったかも? そういうことならここにいる人達は他の人達と少し違うのかもしれないとそんなことを思った。




