64.私のパーティは……
それからしばらくするとゲンツさんに私と同じような人が集められた。そして、ゲンツさんがパーティを作って分けられたのだがなぜか私はゼロスさんと同じパーティになっていた。
どうしてそのパーティに? と疑問に思いながらも承諾をするとパーティごとに集まるように言われたのでゼロスさんがいるところを教えてもらい移動をする。
それにしても、最前線で戦う予定のゼロスさん達のパーティになぜ私が入っているのだろうと考えているとゼロスさんの声が聞こえた。
「レーナの嬢ちゃんこっちこっち」
声がした方に振り向くと手招きをしながら呼んでいるゼロスさんの姿があった。
「はい」
そうしてゼロスさんのところへと行くとそこに集まっていた人達は顔見知りの人だった。
「コアンさん? それにタイガーの皆さん……」
「この間振りだね」
「そうですね」
「そう言えばいろいろあってレーナとコアン達は自己紹介をしていなかったよな?」
そう言われるとコアンさん以外の名前を聞いていないかも? と思った。
「せっかくだし、軽く自己紹介をしたらどうだ? 俺とコアン達は一応、知り合いだがレーナはこの間が初対面だっただろ?」
「そうですね」
「それじゃあ、俺達の方から自己紹介をしようか」
と言ってコアンさん達が簡単に自己紹介をしてくれた。
自己紹介はとても簡単なもので名前と扱っている武器を見せると言った感じだった。因みに、コアンさんは長剣の剣士で、バルトさんは剣と盾を持った盾持ち剣士、ヒューイさんは、短剣を扱う盗賊で、スコラさんは弓を扱う弓使いだった。
私も簡単に自己紹介をして刀と短刀を見せた。ただ、コアンさん達は私が持っている武器に見覚えがないらしく「珍しい武器ですね」と言われた。まぁ、エギルさんがこの辺で使う人はいない武器みたいなことを言っていたから知らないのも仕方ないのかもしれない。とそんなことを思いながらこうして自己紹介を終えた。




